2008 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌細胞の上皮-間葉相互作用による基底膜浸潤制御
Project/Area Number |
20592328
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中原 寛和 Osaka University, 大学院・歯学研究科, 招聘教員 (70324796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 裕大 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 招聘教員 (50448148)
古郷 幹彦 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (20205371)
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Keywords | 浸潤・転移 / 口腔扁平上皮癌 / 上皮-間葉相互作用 / 低分子Gたんぱく質 |
Research Abstract |
我々の研究グループでは口腔扁平上皮癌細胞の基底膜浸潤の分子機構の解析を行っており、口腔扁平上皮癌細胞の基底膜浸潤には低分子GTP結合たんぱく質が重要な働きを担っていることを報告してきた。 さらには癌細胞の低分子GTP結合たんぱく質の働きのみならず、細胞環境が口腔扁平上皮癌細胞の基底膜浸潤に重要な影響を及ぼしていると思われる知見を得ていた。そこで本研究では、浸潤能の違う口腔扁平上皮癌細胞として、Y-K分類による浸潤能III型のOSC-20細胞、浸潤能IV-C型のOSC-19細胞、浸潤能IV-D型HOC-313細胞をがん細胞単独で培養時の浸潤能と線維芽細胞との混合培養した条件の下で基底膜への浸潤能を比較した。その結果、OSC-20細胞、OSC-19細胞、HOC-313細胞いずれの細胞も、がん細胞単独培養での浸潤能より、線維芽細胞と混合培養することにより、基底膜への浸潤能の亢進が認められた。なかでも、悪性度評点法Y-K分類において浸潤様式IV-D型を示す、HOC-313細胞はがん細胞単独での浸潤能より、線維芽細胞と混合培養することによって、著しい浸潤能の亢進を示した。それはまさに線維芽細胞と混在状態にある生態内で起こっている現象を捉えているように思われる。その線維芽細胞とがん細胞との混合培養でえられた浸潤能について、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)をノックダウンすることにより、いかなるMMPの関与が認められるのかを検討を予定している。
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