2008 Fiscal Year Annual Research Report
PIXE法の微量元素偏在分析による口腔扁平苔癬の病因解明のための基礎的研究
Project/Area Number |
20592342
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
杉山 芳樹 Iwate Medical University, 歯学部, 教授 (00162909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
世良 耕一郎 岩手医科大学, 医学部, 教授 (00230855)
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Keywords | 加速器 / 歯学 / 臨床 / 分析化学 / 人間生活環境 / 口腔扁平苔癬 / 金属元素 |
Research Abstract |
本研究の平成20年度の研究計画に従い、口腔扁平苔癬患者から口腔粘膜組織、唾液、血清を収集した。これらの検体を硝酸灰化法にて液化処理してPIXE法にて元素分析を行った。今年度は病変を中心とした組織のデータの集積を行っている。現在のところ、ナトリウム、マグネシウム、リン、亜鉛、スズ、パラジウムなど微量・超微量元素を含む25種の必須元素と、アルミニウム、チタン、ガリウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、ルテニウム、銀、アンチモン、セシウム、金、水銀、鉛など14種の非必須元素(汚染元素)を検出し、含有量を測定している。これら汚染元素は、本来生体に不要な元素で、その存在と疾患との関係が注目される。特にアルミニウムEと鉛は高頻度に、しかも高濃度に検出されるため、その生体への影響に関する検索も必要と思われる。 さらにタンパク分解酵素を用いて、粘膜を上皮層と粘膜固有層の組織の分離を行い、元素の粘膜組織中の局在性をみるための基礎実験を行っている。各種元素の局在性と血液、唾液の元素分析結果を比較検討することで、金属元素の生体における吸収や排泄時の口腔粘膜の役割が解明され、疾患との関連が裏付けられると思われる。現在、このための基礎データの蓄積を行っている。また、この健常者の唾液、粘膜組織の分析データの一部を顎関節内の石灰化物や唾液腺の腫瘍組織の元素分析結果と比較し、汚染元素と中心とした微量金属元素と疾患との関連データの蓄積を行っている。
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Research Products
(5 results)