2008 Fiscal Year Annual Research Report
培養骨膜によるインプラント適応拡大に向けた臨床骨再生
Project/Area Number |
20592370
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
星名 秀行 Niigata University, 医歯学総合病院, 講師 (30173587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
魚島 勝美 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (50213400)
永田 昌毅 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10242439)
川瀬 知之 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90191999)
奥田 一博 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00169228)
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Keywords | 培養自己骨膜 / 歯槽骨再生 / PRP / インプラント / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
【自家培養骨膜の適応と施用法の検討】 ・骨膜採取:患者下顎臼歯部頬側からのアプローチで骨膜を摘出し培養を開始した。Medium199倍地+10%FBSでシャーレ中心に静置し6週間37℃で培養した。培養機は症例ごとに個別使用し、採取した骨膜組織より細胞の遊走と積層化が進み始めたことを確認した後、週2回の培地交換を6週間行った。培養6週から7週になった時点で細胞シートはシャーレ上で直径おおよそ3〜4cmに成長した。感染検査を定期的に行ったところ、マイコプラズマの菌種に培養開始直後と培養終了時点において約半数の陽性が確認された。これについて駆除の方法を検討し、院内において新たにニューキノロン系薬剤による治験を計画した。 ・低歯槽堤症に対して、自家骨細片+自家培養骨膜+PRPを混和したものを骨膜下あるいは上顎洞底粘膜下に移植した。培養骨膜施用によって歯槽骨の厚さと高さの両面の造成が十分に行われた。CT所見では密度の比較的高い緻密な硬組織の形成が移植した範囲に確認された。移植した自家骨細片は培養骨膜移植を併用しない場合に比べて細小化し、接する既存骨との間には軟組織の介在のない骨形成な確認された。今後再生骨組織の長期的経過観察を行う。インプラント体埋入時に採取した再生骨の組織所見は骨形成に伴い活発な歯骨細胞による骨改造の所見が確認された。培養骨膜細胞の作用は、骨芽細胞の供給のみならず、血管新生と破骨細胞の誘導による骨改造現象の速やかな誘導を介して、骨組織の有機的機能を速やかに誘導することによって、効果的な骨組織の再生と維持を助けることが示唆された。 ・口腔癌患者および健常者の血液より白血球genomic DNAを抽出した。それに加えて、患者および健常者のり患歴、飲酒と喫煙の生活習慣、年齢、性別などの基礎データを聴取した。これまでにおおよそ患者と健常者のそれぞれ150人について検体とデータを収集した。引き続き収集を続ける予定。
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Research Products
(4 results)