2010 Fiscal Year Annual Research Report
培養骨膜によるインプラント適応拡大に向けた臨床骨再生
Project/Area Number |
20592370
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
星名 秀行 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (30173587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 昌毅 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (10242439)
川瀬 知之 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90191999)
奥田 一博 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00169228)
魚島 勝美 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50213400)
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Keywords | 培養自家骨膜 / 歯槽骨再生 / PRP / インプラント |
Research Abstract |
・引き続いて骨膜採取:患者下顎臼歯部頬側からのアプローチで骨膜を摘出し培養を行った。Medium199倍地+10%FBSでシャーレ中心に静置し37℃で6週間培養した。低歯槽堤症例に対して、自家骨細片+自家培養骨膜+PRPを混和したものを移植し、歯槽骨造成における効果を検討した。研究期間中に施用症例数は40症例に達した。そのうち1年以上の経過観察が完了した症例について、その骨形成状態を組織学的および画像診断的に検討した。 ・培養骨膜施用による有害事象は確認されなかった。1例で原因不明の骨形成不全があった。上顎洞挙上の2例において移植材中心部の壊死による一部移植材の排出があった(一部でありインプラント植立は問題なく施行)。これらはいずれも移植材が4gを超える多量の移植であり、血管新生の限界を超えた可能性があり、移植法については今後も検討を要する。 ・自家骨細片およびbTCP顆粒(10-50%)+自家培養骨膜+PRPを混和したものを移植した。bTCPの併用において、自家骨細片およびbTC顆粒におけるbTCPの割合が30%以上のとき、おおよそその1/3で形成骨が柔らかい傾向が見られた。しかし、最終的に骨形成は得られ、インプラント埋入が可能だった。 ・CT所見では移植後3か月で移植自家骨細片間に摺りガラス様の不透過域が形成され、その一方で、移植後1年以上経過のCTではCT値に基づく精密画像解析の結果、移植した下顎骨由来の皮質骨の吸収が細胞を施用しない骨移植単独の場合く比べて、迅速に進むことが確認された。【結論】培養骨膜の併用は自家骨を併用するという点では不完全ともいえるものの、移植材内での骨新生と骨リモデリングを活性化し、効果的に生活骨を再生する効果があることが示された。今後は細胞の均質化と高分化化をはかる培養条件の開発を進め、効率化を図る。
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Research Products
(5 results)