2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592372
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
石濱 孝二 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (30432454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 浩一 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 准教授 (30230220)
下地 茂弘 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (10549380)
岡山 政樹 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (90549370)
山田 高久 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (30549382)
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Keywords | 哺乳 / 神経回路網 / 発達 / NMDA / シナプス |
Research Abstract |
胎生17日頃から胎仔の顎運動が観察でき(Narayanan et al 1971)、遊離脳幹標本からは神経生理学的にリズミカルな三叉神経活動が得られたこと(Ishihama et al 2003)から、この時期より以前から顎運動に関わる神経回路網が形成されていると考え、NMDA受容体、non-NMDA受容体拮抗薬を母獣ラットに投与し、新生仔ラットの生後発達について行動学的に調査した。その結果、生後3週齢における24時間絶食後の30分間の捕食量はコントロール群2.3gに対しNMDA受容体拮抗薬であるMK-801投与群は1.0g、non-NMDA受容体拮抗薬CNQX投与群は0.9gであり、対照群より少なかった。拮抗薬投与による中枢の組織学的変化について調査する目的で、胎生期の三叉神経運動核におけるシナプス関連タンパクの発現について、免疫染色とヘマトキシリン染色による対比染色で陽性率を算出し調査した。方法は深麻酔下でラット胎児を母獣ラットから摘出し灌流固定を行い、三叉神経運動核を含む厚さ50μmの凍結連続切片標本を作成した。シナプス関連タンパクの1次抗体としてシナプス形成でみられるSAP102、SAP97、non-NMDA受容体であるAMPA受容体のアンカープロテインのGRIP、NMDA受容体のアンカープロテインであるPSD95を用いてABC法、AECにて可視化したのち三叉神経運動ニューロンにおける陽性率を胎生期別(E16、E18、E20)に求めた。GRIP、SAP97、SAP102はE16から三叉神経運動核に陽性ニューロンを認めた。E18での免疫染色陽性率は、GRIPは48%、SAP97は33%、SAP102は34%であった。PSD95陽性ニューロンは胎生期中には認められなかった。拮抗薬投与群との比較は現段階で拮抗薬投与群におけるn数が少なく評価できていない。
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