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2008 Fiscal Year Annual Research Report

全身麻酔要素である鎮痛・不動化作用におけるサブスタンスPの役割

Research Project

Project/Area Number 20592373
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

入舩 正浩  Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10176521)

Keywords全身麻酔作用 / 正向反射 / 不動化 / 鎮痛作用 / GABA / α2-アドレナリン受容体作動薬 / オピオイド受容体作動薬 / グリシン取り込み阻害薬
Research Abstract

全身麻酔楽か脳や脊髄に可逆的に作用することにより起こる麻酔状熊は,健忘,鎮静,意識消失,鎮痛,侵害刺激による体動の抑制(不動化),自律神経反射の抑制などの要素からなる.しかし,これらの各麻酔構成要素がどのような作用機序を介して生じているのかは今のところよくわかっていない.全身麻酔作用は,GABA神経やグリシン神経などの抑制性神経を促進するか,グルタミン酸神経などの興奮性神経を抑制するか,あるいはその両方により生じると考えられてきた.本研究は,麻酔構成要素(意識消失,鎮痛,不動化)に及ぼすGABA分解酵素阻害薬であるgabaculine,鎮痛作用を有する選択的薬物(morphine,dexmedetomidine),およびグリシントランスポーター(GLYT)のノックダウンや阻害薬(sarcosine,ALX1393)の単独および併用処の影を行動理的手法を用いて検討した.実験動物としてddY系成熟雄性マウスを用い,全ての薬物は全身投与した.全身麻酔作用の評価は,意識消失の指標として正向反射の消失の50%有効量(ED_50)を,不動化の指標として侵害刺激による体動の消失のED_50を,また鎮痛作用はHaffner法による痛みの消失のED_50をそれぞれ決定することにより行った.Gabaculineは正向反射を消失させたが,高用量でも不動化を起こさなかった.Morphineとdexmedetomidineは単独で鎮痛作用を認め,そのED_50はそれぞれ5(4-7)mg/kgと150(66-344)ug/kgであった.Gabaculineにmorphineあるいはdexmedetomidineを併用すると用量依存性に不動化を認め,そのED_50はそれぞれ13(8-20)mg/kgと530(140-2014)μg/kgであり,鎮痛作用のED_50に比べ高用量が必要であった.一方,GLYTのノックダウンや阻害薬およびα_1とβアドレナリン受容体拮抗薬のprazosinとpropranololをそれぞれ単独処置しても鎮痛作用を生じなかったし,gabaculineと併用しても不動化は起こさなかった.本研究により,全身麻酔要素の一つである不動化は,オピオイド受容体およびα2アドレナリン受容体の活性化と関係していることが明らかになった.

  • Research Products

    (1 results)

All 2008

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 全身麻酔要素である鎮痛・不動化作用におけるサブスタンスPの役割 -行動薬理学的手法および脊髄後根神経節培養細胞を用いた研究-2008

    • Author(s)
      鬼塚千織子, 他.
    • Organizer
      第36回日本歯科麻酔学会総会・学術集会
    • Place of Presentation
      大阪大学コンベンションセンター
    • Year and Date
      2008-10-09

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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