2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナノバイオグラスを応用した再石灰化を誘導する自己修復材料の開発
Project/Area Number |
20592384
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
橋本 正則 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (00337164)
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Keywords | 再石灰化 / 自己修復 / バイオガラス / ナノテク / レジン / コンポジット |
Research Abstract |
バイオガラス・レジンマトリックスのコンポジット素材を作製する場合、バイオガラスの機能発現にはマトリックスの調整が重要となる。マトリックスを親水性にした場合、よりガラスが外部環境(水、唾液および体液)などと反応しやすくなることを実験から明らかとした。マトリックスの調整を水分計を用いて簡便に行う手法を考案した。近年の接着性レジンはレジンマトリックを親水性にするために多量の水、アセトンおよびエタノールなどを含んでいるため、その構造は硬化後も比較的にポーラスなものであると考えられている。実際、各種市販レジン材料とBis-GMA, TEGDMA, HEMAを種々の配合にて調整した試作レジンの揮発性物質の含有量を水分計にて測定した結果、親水性レジンで多くの物質が揮発することが明らかとなった。 本研究課題に対するレジンのモデルはレジンモノマー(Bis-GMA, TEGDMA, HEMA)に光重合触媒を配合した光硬化型レジンである。HEMAの配合比率によりレジンマトリックスの親水性と疎水性の調整を行った。このレジンマトリックスとバイオガラス配合複合レジン素材が各種イオンを全く含まない蒸留水中においても炭酸カルシウムを主成分とする化合物を形成することがSEM観察、ラマン分光分析およびX線回折による分析から明らかとなった。さらに、ガラスの粒子径を小さくすることによって、その効果は増強する。現在、バイオガラスおよび浸漬溶液の組成を変えることにより形成される析出物を調整している。将来的には形成析出物と歯科臨床応用の接点について精査する予定である。
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Research Products
(2 results)