2009 Fiscal Year Annual Research Report
歯髄血流と歯髄酸素飽和度測地に基づく歯根形成度診断法の確立
Project/Area Number |
20592386
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小松 偉二 Tohoku University, 大学院・歯学研究科, 助教 (70302156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井川 資英 東北大学, 病院, 助教 (80176065)
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Keywords | 歯根形成 / 歯根吸収 / 歯髄血流 / 酸素飽和度 / 診断法 |
Research Abstract |
本研究は、ヒト乳歯および幼若永久歯歯髄を測定対象とし、その血流量と酸素飽和度という2つの血行動態パラメーターを同時に測定することで、歯根の形成度および吸収度をエックス線被爆させることなく無痛的かつ客観的に診断する新しい方法を確立することを目的とする。パルスオキシメーターを用いて様々な状態にあるヒト歯髄を対象として測定を行い、レーザードップラー血流計との相関性を明らかにする。さらに乳歯歯髄血流と血中酸素飽和度との経年変化も明らかにすることを目的としている。 本年度は1)抜去歯および定量送液ポンプを用いたヒト歯髄血流モデルの作成と、これを対象とした血流および酸素飽和度の測定および2)臨床測定を計画した。1)に関しては、現在、歯髄と同様な動きを示すと予想される頭頸部皮膚およびコントロールとして手掌の皮膚の血流および酸素飽和度を同時に測定した。今後の研究を進めるにあたり、コントロールとして手掌のより詳細な測定が必要であると思われた。現在、測定システムを構築中である。歯髄での測定を行うためには、まだ改良の余地があると思われた。また、2)に関しては、幼若永久歯の健全歯および無髄歯を測定対象として、レーザードップラー血流計を用いて、歯髄血流量と電気歯髄診との関係について検討してみた。無髄歯は、電気歯髄診でも失活していると判断でき、歯髄血流量もほとんどみられなかった。しかし、生活歯では、電気歯髄診と歯髄血流量との間に相関はみられない傾向であった。今後は乳歯でも同様な測定を行う予定である。
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