2008 Fiscal Year Annual Research Report
PTHシグナルを利用した骨新生技術開発と顎裂部骨欠損に対する歯科矯正学的応用
Project/Area Number |
20592387
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
須佐美 隆史 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 准教授 (80179184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 和美 東京大学, 医学部・附属病院, 助教 (10396715)
小笠原 徹 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (20359623)
緒方 直史 東京大学, 医学部・附属病院, 特任助教 (10361495)
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Keywords | 顎裂部骨移植 / 副甲状腺ホルモン / 歯科矯正学 |
Research Abstract |
本研究では、顎裂部で機能しうる新生骨を形威するために副甲状腺ホルモン(PTH)を利用し、効率的な骨形成を図るとともにその作用メカニズムを解明し、最終的には、その新生骨に対し矯正学的評価を行うことを目的としている。本年度はぐ骨髄由来間葉系細胞および各種株化培養細胞に対するPTHの骨分化誘導能の検討を行った。基礎検討の結果では、マウス前骨芽細胞株MC3T3-E1やST2等においては、PTHの骨形成促進作用が認められることが分かったが、手術侵襲を最小限にするというコンセプトに基づき、我々は顎裂部骨欠損修復のための新生骨の細胞源としては、骨髄穿刺で採取出来る程度の少量の骨髄を理想としている。そこで、まず、骨髄間葉系細胞ならびにマウス未分化間葉系細胞株C310T1/2に対するPTHの骨分化誘導能を検討し、間葉系細胞でもPTRの骨形成促進作用が認められることを示唆する結果を得た。現在、効率的な骨形成のためのGαsシグナルとGαqシグナルバランスの検討を行っているところであるが、具体的にはGα8およびGαqをこれらの骨芽細胞に同時に強制発現させ、その発現バランスにより、骨芽細胞分化、および破骨細胞形成支持能に差が現れるかを検討している。効率良く遺伝子を強制発現させるために、恒常的に活性を持つCA-GαsおよびCA-Gαq遺伝子を含むアデノウィルスを作成し、これらを培養細胞に感染させる事により各々のG蛋白の発現量の差で、分化に対する影響、あるいは骨吸収の指標となる破骨細胞形成支持能すなわちRANKLの発現への影響があるかどうかの解析を行っている。
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Research Products
(18 results)