2010 Fiscal Year Annual Research Report
ペリオスチンの機能解析-骨芽細胞及び歯根膜線維芽細胞における抗アポトーシス作用-
Project/Area Number |
20592404
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
藤原 慎視 徳島大学, 病院, 助教 (70403706)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 信也 徳島大学, 病院, 助教 (70263861)
|
Keywords | 歯学 / Periostin / アポトーシス / シグナル伝達 |
Research Abstract |
本研究では、骨芽細胞・歯根膜線維芽細胞のアポトーシスにおけるペリオヌチンの果たす役割とそのシグナル伝達系について明らかにし、歯周組織リモデリシグのメカニズムをより明確にすることを目的としていた。これまでの結果より、低酸素によるアポトーシス誘導系によりPeriostinの増加が認め,ちれ、歯根膜のアポトーシスにはPeriostinが関連し、そのシグナル伝達にはFAK,JNK,ERK,P38,AKTなどが関連していることが示唆されていた。今年度の研究として、種々の細胞において、抗アポトーシス作用を示すβ-cateninシグナル伝達系の活性化について検討を行った。 結果として、まず、ペリオスチン添加培地に歯根膜線維芽細胞を培養した場合、western blot法により、β-cateninが上昇し、ペリオスチン発現抑制下では、β-cateninの発現抑制が認められた。また、通常培地にて歯根膜線維芽細胞にペリオスチンを添加(1μg/ml)した場合には、経時的にβ-cateninタンパク出現が上昇することがわかった。これらのことから、ペリオスチンがβ-cateninのシグナル伝達系に関与し、種々の細胞における抗アポトーシス作用に影響を及ぼすことが明らかとなった。 さらに現在、ペリオスチンが歯根膜細胞の石灰化抑制に影響を及ぼしているかの検討を行っており、歯根膜線維芽細胞の分化培地において、ペリオスチンの添加によりアルカリフォスファターゼ活性の減少が認められるなどの結果を得ている。
|
Research Products
(3 results)