2009 Fiscal Year Annual Research Report
薬物性口内炎におけるプロスタグランジンの役割の解明と新しい口腔ケア法の確立
Project/Area Number |
20592416
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
河上 智美 The Nippon Dental University, 生命歯学部, 講師 (30277595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
苅部 洋行 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (50234000)
小方 清和 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (90257006)
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Keywords | プロスタグランジン / 口内炎 / 歯根形成 |
Research Abstract |
小児期悪性腫瘍の治療の際に用いられる抗腫瘍薬の副作用として口内炎や歯の形成障害が認められる。多様な疾患に関与するPGE_2は、炎症の発症にも関係が深い。今回は、悪性腫瘍の治療の際に口腔内でどのような変化が起こるかを調べるために、化学療法でよく用いられる抗腫瘍剤のうちシクロフォスファミドを選択し、成長期のマウスを用いて、歯周組織でのPGE_2の産生の変化および歯根形成など歯周組織に対する影響を検討した。 研究には、歯根形成開始時期にあたる小児期のマウスを用い、対照群と実験群の2群に分け、抗腫瘍薬のシクロフォスファミドを選択し腹腔内投与した。経日的な変化をみるため歯根形成完了までの間数日を選択し、ネンブタール深麻酔下にて、潅流固定を行い頭蓋部の試料を採取した。採取された試料から舌や顎骨などの軟組織および硬組織の試料を採取し、必要に応じて脱灰など処理を行った後、HEおよび免疫組織学染色を行って、歯周組織の変化や歯根形成中の象牙芽細胞の変化および歯根の形態への影響を観察した。 抗腫瘍薬投与群では、体重の増加不良や脱毛といった副作用と考えられる変化が認められた。また、頭部軟エックス写真から歯根形成の抑制が認められ、薬剤の投与濃度依存的にその影響が強く現れていた。経日的な変化としては、薬剤の投与を中止すると切歯部では歯根形態が正常へ戻る傾向をしめしたが、臼歯部においては歯根形成への影響がのこり形成不良が継続した。軟組織でのPGE_2の産生については現在検討中である。
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Research Products
(1 results)