2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト歯根膜組織由来細胞の破骨細胞分化誘導メカニズムに関する基礎的研究
Project/Area Number |
20592417
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
松澤 光洋 Kanagawa Dental College, 歯学部, 講師 (60288082)
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Keywords | 歯学 / 歯根膜細胞 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / 細胞分化 / 機械的伸展力 / TRAP / RANKL |
Research Abstract |
平成21年度は、酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRAP)、機械的外力がヒト歯根膜組織由来細胞(HPDL cells)の細胞分化に与える影響を調べるための予備実験として、マウス頭蓋冠由来骨芽細胞(MC3T3E1 cells)による機械的外力の作用時間、伸展力の強度の検討および骨分化マーカーの遺伝子発現レベルに与える影響について検索を行った。10%FCS、抗生物質(ペニシリン、シトレプトマイシン)を含むダルベッコMEM培地により37℃、5%CO_2、95%大気の条件下で培養系を維持した。機械的伸展力の負荷にはストレックス社製の細胞伸展装置(STB-140)を用いた。I型コラーゲンで表面処理した容量1mlチャンバー内にMC3T3E1 cellsを1×10^5/wellの細胞密度で播種し、3日間培養を行った。その後、機械的伸展力を5、10、20%で1分間30往復の連続刺激を4、8、16時間与え、総タンパク質量から伸展力20%、16時間を機械的外力負荷の条件とした。次に細胞層より総RNAを抽出してcDNAの作製を行い、CBFA1(Runx2)、Osterix、破骨細胞の分化、活性化に関連するrank ligand(RANKL)、osteoprotegerin(OPG)の各種プライマーを用いてReal time定量PCRを行った。その結果、Runx2、Osterixともに機械的伸展力によりmRNA発現レベルに変化はみられなかったが、RANKLで約7倍、OPGでは約4倍のmRNA発現の上昇が認められた。今後は骨芽細胞でのTRAP作用下におけるmRNA発現レベルの検討を行い、さらに同条件によるHPDL cellsでの機械的外力の影響を検索する予定である。
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Research Products
(3 results)