2009 Fiscal Year Annual Research Report
睡眠時無呼吸症候群に有効な治療システムの新規開発:ランダム化比較試験
Project/Area Number |
20592422
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Research Institution | Neuropsychiatric Research Institute |
Principal Investigator |
對木 悟 (財)神経研究所, 研究部, 研究員 (90376765)
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 / 口腔内装置 / CPAP / 社会系歯学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(Obstructive Sleep Apnea Syndrome; OSAS)患者に対し、治療成績とコンプライアンス(患者が指示通りに治療装置を使用できる割合)の向上に貢献でき、かつ副作用の少ない新規治療システムを開発し、その有効性をランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial; RCT)により検証することである。 平成21年度は実験的に決定された新規システムを用いて、OSAS患者を対象にその有効性の評価を開始した。被験者は、29歳男性(181cm, 85.0kg, BMI=25.9kg/m2)、夜間の激しいいびきと日中傾眠を主訴にし、終夜ポリグラフ検査の結果、中等度のOSASと診断された。上下顎印象採得により新規システムの口腔部分を作製し、圧コントローラーを用いて就寝時舌位置の弱陰圧保持を行った。約一カ月の新規システムの使用により、主訴の改善傾向が確認され、このときの陰圧を適正処方圧と判断した。口腔内診査および問診により副作用がみられないことを確認後、簡易呼吸モニター(PMP300E,パシフィックメディコ)を用い、同システムの有効性を呼吸障害指数(Respiratory Disturbance Index; RDI)を指標に検討した。その結果、RDIは12.7/hrより5.0/hrへ、Oxygen Desaturation Indexは17.1/hrより7.0/hrへ減少した。今年度は、引き続き症例数を増加し。新規システムの有効性につきグループ解析を行う予定にしている。本システムは平成20年度にPCT出願を行っていることから、平成21年度の研究進行状況を勘案し審査移行を行うかについても協議検討をする(参考:特許第4445565号公報)。
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Research Products
(6 results)