2011 Fiscal Year Annual Research Report
組織再生医工学を応用した新規インプラント周囲炎治療法の確立
Project/Area Number |
20592435
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
申 基てつ 明海大学, 歯学部, 教授 (40187555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辰巳 順一 明海大学, 歯学部, 准教授 (60227105)
林 丈一朗 明海大学, 歯学部, 准教授 (50337507)
大塚 秀春 明海大学, 歯学部, 助教 (10271230)
難波 智美 明海大学, 歯学部, 助教 (40406393)
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Keywords | インプラント周囲炎 / 組織再生医工学 / 歯周病原因菌 / 組織形態計測 / マイクロCT / 蛍光染色 |
Research Abstract |
インプラント周囲炎発症後の周囲組織の再生療法を確立することを最終的な目標とし、本研究では周囲組織の再生効果が得られる様々な再生療法を、実験的に作製したインプラント周囲炎モデルで比較検討し、より確実性の高いインプラント周囲炎の外科的治療法により、失われたインプラント周囲組織再生療法を開発することを目的としている。 まず、イヌ実験的インプラント周囲炎発症モデルを作製し、プラークコントロールだけでは周囲組織の再生は起こらないことを確認した後、下顎片側ずつ、それぞれ非外科的あるいは外科的処置を行い、インプラント体表面の各種除染を行った。観察期間中は経時的に臨床的パラメータを測定した。さらに、除染後1、3か月後に試料を回収し、研磨切片の作製を行った。臨床的パラメータの結果から、インプラント体の除染を行うとアタッチメントレベルはやや改善が、吸収した骨レベルに大きな変化は認められないことが分かった。さらに、研磨切片によるHE染色、蛍光染色による組織形態計測の結果、外科的除染直後の周囲骨再生量が多いことが分かったが、大きくアタッチメントゲインを起こすような骨量増加は認めなかった。 以上の検討結果から、中程度に進行したインプラント周囲炎の治療には外科的対応が必要で、今までに検討された除染方法では十分な治療結果を得られないことが分かり、今後さらに新たな治療法の開発や、発症前診断の確立、あるいは予防が重要であることが分かった。
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