2008 Fiscal Year Annual Research Report
培養歯根膜細胞中の組織幹細胞を用いた歯周組織再生療法確立のための基礎的研究
Project/Area Number |
20592436
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小林 誠 Showa University, 歯学部, 講師 (80186767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼井 通彦 昭和大学, 歯学部, 助教 (10453630)
高田 貴虎 昭和大学, 歯学部, 助教 (20384323)
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Keywords | ヒト歯根膜細胞 / Side Population 細胞 / 組織幹細胞 / 腱・靭帯マーカー分子 / 歯周組織再生 |
Research Abstract |
近年、細胞周期や薬剤耐性に関与するポンプ状分子を介してHoechst色素を汲み出す細胞分画であるSide Population (SP)細胞分画中には、多臓器に分化可能な最も未熟な臓器幹細胞が存在する可能性があることが示された。一方、培養歯根膜細胞中には各種間葉系細胞の前駆細胞や更に未分化な幹細胞が存在していると考えられているが、培養ヒト歯根膜細胞中にもSP細胞分画が存在することがKawanabeらによって明らかにされた。そこで本研究では、培養ヒト歯根膜細胞中に存在するSP細胞で特徴的なフェノタイプの検討を行った。 【材料と方法】 (1)FACS Vantageで分取したSP細胞とMain Population (MP)細胞を培養後、MP細胞と比較してSP細胞で強発現している遺伝子をPerioGen Chipで網羅的に解析した。 (2)SP細胞とMP細胞の増殖能と多分化能をcell countならびに免疫染色で比較検討した。 【結果】 (1)gene expression profile解析の結果から、CD73 (SH3/SH4 antigen), calmodulin (CALM2) gene, Adenosine receptor A2bなど遺伝子発現はMP細胞と比較してSP細胞で高く、一方、type I/III collagen, PLAP-1, periostin, decorinなどの細胞外基質の遺伝子発現はMP細胞で高かった。(2)SP細胞はMP細胞と比較して細胞増殖能が高く、また骨芽細胞や脂肪細胞への分化が高かった。 【考察】 本研究の結果から、SP細胞はMP細胞と比較して間葉系幹細胞が豊富に存在する細胞集団であると考えられる。
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Research Products
(1 results)