2010 Fiscal Year Annual Research Report
培養歯根膜細胞中の組織幹細胞を用いた歯周組織再生療法確立のための基礎的研究
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20592436
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小林 誠 昭和大学, 歯学部, 講師 (80186767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼井 通彦 昭和大学, 歯学部, 助教 (10453630)
高田 貴虎 昭和大学, 歯学部, 助教 (20384323)
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Keywords | 培養ヒト歯根膜細胞 / SP細胞 / 組織幹細胞 / 腱・靱帯マーカー / 歯周組織再生 |
Research Abstract |
本年度は、ヒト歯根膜から回収した細胞からFACSで分取したCD271+/CD90+の細胞をsingle cell cultureし、間葉系肝細胞(MSC)の特徴を有するクローンを獲得する試みを行い、以下に示す結果を得た。 (1) ヒト歯根膜から回収した細胞における種々のMSCマーカーの発現の確認:ヒト歯根膜からコラゲナーゼ処理で回収したPI-細胞中における、CD90以外のMSCマーカー(CD146, CD166, CD105, CD73, CD271, CD49f)の陽性細胞率は低かった。また、このPI-細胞は、効率良く骨芽細胞と軟骨細胞に分化したが、脂肪細胞への分化能を有する細胞はヒト骨髄MSCと比較して著しく少なかった(全細胞中の0.26%)。 (2) ヒト歯根膜からのCD271+/CD90+細胞の回収とCFU-F形成能の評価:3つのPDL cellsのPI-細胞中には、CD271+/CD90+細胞が平均5.62%存在していた。そこで、FACSで分取した4分画の細胞を其々96wellプレートでsingle cell cultureすると、CD271+/CD90+細胞は高いCFU-F活性を示した(CFU-Fを形成したクローン数:平均14.3個)。また、CD271+/CD90+クローンの内、平均9.3個のクローンはP3まで増殖能を維持していた。さらに、PI-細胞では、MSC様(骨芽細胞、脂肪細胞、軟骨細胞への分化能を有する)のクローンは認められなかったが、CD271+/CD90+細胞では、平均2.7個のクローンがMSC様であった。また、このMSC様クローンは、P0-P3までほぼ一定の増殖を示した。 以上の結果から、CD271とCD90は歯根膜からMSCを純化するためのマーカーになり得ると考える。
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