2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592439
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
新井 高 Tsurumi University, 歯学部, 教授 (10014127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八島 章博 鶴見大学, 歯学部, 学部助手 (60460177)
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Keywords | スケーリング・ルートプレーグ / 内服抗菌薬 / 1回法 / 分割法 / 歯周基本治療 |
Research Abstract |
我々は歯周疾患の治療法として従来行われているスケーリング・ルートプレーニング(以下SRP)を、内服抗菌薬を併用し短期間で行うことで、術後再感染の危険性を減らすことによって高い治療改善効果をもたらす新たな歯周基本治療法を提示してきた。本研究では、以前提示した治療法の長期的データの収集とより精度の高い解析技術を用いることによって、この治療法の確立を目的とし、さらに改良が必要と思われる個所を改良し、今まで行ってきた方法と比較・検討することでより有益な新たな歯周基本治療が確立されると思われる。 実際今まで行ってきた方法では、内服抗菌薬服用後に1回にて全顎SRPを実施してきたが、有益な臨床的・細菌学的検査結果を得られたが、知覚過敏症状などの患者への肉体的負担が極めて大きいという欠点も併せ持っていた。そこで今回は、内服抗菌薬の薬効が体内に停滞している間に分割してSRPを行い、1回で全顎SRPを行った場合、さらには通常の歯周基本治療で行われている全顎を6分割してSRPを行う場合と臨床的・細菌学的検査にて比較・検討を行った。 その結果、薬効中に分割して行った場合と、1回で行った場合の臨床的・細菌学的検査結果に有意差は認められず、有害事象であった知覚過敏症状などは一切認められなかった。 以上の結果より、本研究で行った内服抗菌薬薬効中の分割SRP法は、内服抗菌薬併用全顎1回SRP法に比較しても、同等の有用性があり、かつ、併発有害事象の少ない優れた治療法であることが確認でき、有益な新たな歯周基本治療が確立されたと思われる。
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