2009 Fiscal Year Annual Research Report
HLA分子から刺激を受けた非血球系細胞は歯周病巣における体液性免疫優位に関与する
Project/Area Number |
20592443
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
大山 秀樹 Hyogo College of Medicine, 医学部, 講師 (90280685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 信行 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50150339)
中正 恵二 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (00217712)
山田 直子 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10319858)
山根木 康嗣 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (00434944)
浦出 雅裕 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70104883)
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Keywords | 歯肉線維芽細胞 / 樹状細胞 / ヘルパーT細胞 / クテスII HLA分子 / サイトカイン |
Research Abstract |
本研究は,1)歯周組織に存在し,HLA-II分子を発現する非血球系細胞群が,同分子を介した刺激を受けることによって,どのような細胞活性を示すかを明らかにすること,また,2)HLA-II分子を介した刺激を受けたそれらの細胞から産生される液性因子が,樹状細胞およびT細胞の分化に対してどのように影響するかを明らかにすることを目的とする。本年度は,前年度確立したアッセイ系を用いて,HLA-II分子を介した刺激を受けた線維芽細胞(Fb)が産生する液性因子が,Th細胞の分化に対してどのような影響を及ぼすかについて調べた。 HLA-DQ分子を介した刺激を受けた時のFbの培養上清(DQ-sup),HLA-DR分子を介した刺激を受けた時のFbの培養上清(DR-sup)および擬似刺激を加えたFbの培養上清(Cont-sup)のそれぞれが存在する条件下において樹状細胞とナイーブT細胞との間でアロリンパ球混合培養試験を行った結果,DQ-sup存在下で活性化したナイーブT細胞は,他の培養上清存在下で活性化したナイーブT細胞に比べて,IL-13およびIL-5などのTh2サイトカイン優位に産生する傾向を示すことが明らかとなった。また,DQ-sup, DR-supおよびCont-supのそれぞれが存在する条件下において成熟させた樹状細胞を用いて同様のアロリンパ球混合培養試験を行った時も,同様にナイーブT細胞はTh2サイトカイン優位に産生するT細胞へと、分化誘導された。これらの結果から,DQ-supは樹状細胞をDC2様細胞へと分化誘導することによって,またナイーブT細胞に直接作用することによってTh2ヘシフトした応答を誘導することが示された。今後,それらDQ-supに含まれる分化誘導に関わる因子を特定する予定である。
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Research Products
(6 results)