2010 Fiscal Year Annual Research Report
後期高齢者の多発性根面う蝕に対するフッ化ジアンミン銀による薬物療法
Project/Area Number |
20592450
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
福島 正義 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30156773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 臨麟 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10272824)
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Keywords | 後期高齢者 / 根面う蝕 / フッ化ジアンミン銀 / 多発性う蝕 |
Research Abstract |
本研究の目的は後期高齢者、とくに要介護高齢者に多発した根面う蝕の修復処置が困難な場合、フッ化ジアンミン銀(サホライド【○!R】)を用いた薬物療法による根面う蝕マネージメントの有効性を検討するものである。本年度は口腔衛生学の立場から高齢者う蝕の特徴とその予防管理方法についてレビューを行い、第59回日本口腔衛生学会のシンポジウム「成人期のう蝕の要因、予防、治療」の企画を行い、座長とシンポジストを務めた。本シンポジウムでは長寿社会でのライフステージにおける成人のう蝕とくに根面う蝕の発生要因を宿主とパラサイトの側面からレビューし、根面う蝕の予防法を歯周病予防と関連づけて考察し、さらにう蝕歯の長寿化を目指したMIの理念に基づいたう蝕治療とフッ化ジアミン銀による根面う蝕のマネージメントを提案した。 さらに、最近、開発されたレジン添加型グラスアイオノマー系象牙質知覚過敏症抑制材(Clinpro XTバーニッシュ)から放出されるフッ化物(F)、カルシウム(Ca)およびリン(P)の象牙質への取り込みを検討した。その結果、界面近傍の象牙質のCa/P比率の上昇、F高濃度層の経時的拡大が認められ、知覚過敏抑制のみならず、フッ化ジアンミン銀と類似の象牙質う蝕進行抑制に寄与することが示唆された。
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Research Products
(5 results)