2009 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病原性バイオフイルムモデルにおける発現タンパク質のプロテオーム解析
Project/Area Number |
20592453
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
久保庭 雅恵 Osaka University, 大学院・歯学研究科, 助教 (00303983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 和彦 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (00346165)
関根 伸一 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (70506344)
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Keywords | バイオフイルム / 歯周病 / プロテオーム / porphyromonas gingivalis / Fusobacterium nucleatum / Streptococcus gordonii |
Research Abstract |
本研究においては,初期定着菌Streptococcus gordonii,中期定着菌Fusobacterium nucleatumおよび後期定着菌Porphyromonas gingivahsよりなる歯周病原性バイオフイルムモデルをin vitroで構築し,この混合バイオフイルム中で培養したP.gingivalisの菌体構成タンパク質と,単一菌種バイオフイルム中で発現している菌体構成タンパク質の発現状態の差異を包括的に検討することにより,混合バイオフイルム形成に関与しているP.gingivalis分子をタンパク質レベルで明らかにすることを目的とした.H20年度に実施した定量的ペプチド解析の結果,定量比較可能なレンジで検出された計1156種のP.gingivalis菌体構成タンパク質のうち,混合菌種培養条件下で発現が亢進したP.gingivalis菌体構成タンパク質89分子,および発現が抑制された403分子について遺伝子オントロジー解析を行ったところ,菌体の形態,菌体外エンベロープ合成,ビタミンB類(チアミン,コバラミン)合成,ピリミジン合成およびDNA修復に関与するタンパク質に有意な発現量の減少が認められた一方,チアミンやピリミジンを基質として用いる酵素の発現量は変化していなかったことから,共存している他菌種からP.ginigivalisへのビタミンB類やピリミジン塩基などの栄養成分の供給が生じていることが示唆された.さらに,混合菌種培養条件下で発現量が有意に増加した分子のうちTonB依存性外膜レセプターであるHmuRに着目し,hmuR遺伝子変異株を用いてバイオフイルム形成に及ぼす同分子の影響を検討したところ,3菌種混合バイオフイルム形成時に,同分子が重要な役割を果たしていることが明らかとなった.
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] Proteomics of Porphyromonas gingivalis within a model oral microbial community2009
Author(s)
Kuboniwa, M., Hendrickson, E.L., Xie, H., Hashino, E., Shizukuishi, S., Hackett, M., Lamont, R.J.
Organizer
The 2009 Gordon Research Conference on Periodontal Disease
Place of Presentation
Colby-Sawyer College, NH, USA
Year and Date
20090802-20090807
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