2008 Fiscal Year Annual Research Report
摂食・嚥下障害患者のQOL向上のための予後要因分析の研究
Project/Area Number |
20592472
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
菊谷 武 The Nippon Dental University, 生命歯学部, 准教授 (20214744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西脇 恵子 日本歯科大学, 生命歯学部, 医療職員 (20398879)
田村 文誉 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (60297017)
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Keywords | 摂食・嚥下障害 / QOL / 在宅患者 / 介護負担度 / 嚥下内視鏡検査 |
Research Abstract |
本研究は、地域に在住する摂食・嚥下障害を有する者のQOLと介護負担度との関係を明らかにすることを本研究の目的とする。さらに、介護保険施設等に入居する要介護高齢者の嚥下機能と栄養摂取状態について検討することを目的としている。地域に在住する摂食・嚥下障害を有する患者は、食べる楽しみの喪失によりQOLに低下が認められることが予想される。さらに、患者を介護、看護する家族にとって、患者のために食事時間の延長や調理の工夫などが必要となり、介護負担度が増すことが予想される。本研究の目的は、地域に在住する摂食・嚥下障害患者のQOLと介護負担度との関係を明らかにし、摂食・嚥下障害患者に対する外来診療や歯科訪問診療による摂食・嚥下リハビリテーションおよび家族への指導がこれらにどのような影響を与えるか検討することにある。現在、在宅往診患者40名、外来患者45名(うち口腔がん患者30名)について、一次調査を終了している。介入前後のデータを採取するために、今後介入後のデータを集積するとともに、新規患者のデータ採取数を増やしつつある。しかし、特に、在宅往診患者においては、調査に十分な時間をとることが困難で、欠損テータもみられる。今後、症例数の増加とともに、データ採取にあたって工夫が必要と考えられた。摂食嚥下障害患者の家族の介護負担度は高いものが多く認められるが、現在の摂食状態と必ずしも一致するとは限らず、他のADLや基礎疾患の種類、介護期間などの影響を受けていることが示された。また、摂食機能評価依頼あった者、延べ87件、66名、平均年齢85.8歳である。VE検査の結果、誤嚥26件、喉頭侵入37件、残留59件であった。初回評価の66名のうち摂食機能評価時に体重増加していたのは22名、-3%〜0%の体重変化(維持)をしていたのは27名、-3%以上の体重減少をしていたのは17名であった。摂食機能評価、指導後、増加は27名、維持は16名、減小は10名であっだ。
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