2010 Fiscal Year Annual Research Report
摂食・嚥下障害患者のQOL向上のための予後要因分析の研究
Project/Area Number |
20592472
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
菊谷 武 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (20214744)
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Keywords | 摂食機能障害 / 生活の質 / 介護負担度 / リハビリテーション |
Research Abstract |
地域在住高齢者の介護者の負担度に与える因子を検討した。自宅で療養する要介護高齢者700名を介護する家族を対象にBIC(介護負担度)を用いて検討した。 介護負担度のうち,全体的負担感と関連を示したものは,要介護度,調整食提供の要否、食事時間,嚥下障害(むせ観察評価),嚥下障害(痰がらみ観察評価),認知機能(CDR),ADL(バーサルインデックス),低栄養リスク(MNA)であった。また、BIC合計点と関連を示したものは,要介護度,調整食提供の要否、摂食量,食事時間,嚥下障害(頸部聴診評価),嚥下障害(むせ観察評価),嚥下障害(痰がらみ観察評価),認知機能(CDR),ADL(バーサルインデックス),低栄養リスク(MNA)であった。 BIC合計点を目的変数とし、性と年齢で調整のうえ、調整食提供の要否、食事時間、嚥下障害(頸部聴診評価),認知機能(CDR),ADL(バーサルインデックス)を従属変数としてステップワイズ法にて回帰分析を行ったところ、調整食提供の要否、ADL(バーサルインデックス)が有意な変数として採択された。 この結果から,介護負担度に与える影響因子として,要介護者のADLや認知機能などと共に,嚥下機能や食事摂取に関連する項目において有意な関連を示しさらに、回帰分析によって、BICの説明変数としてADLと調整食の要否が示された。よって、咀嚼障害や嚥下障害によって調整食を用意する必要のある場合に介護負担が高まることが推察された。
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Research Products
(5 results)