2008 Fiscal Year Annual Research Report
タバコ中カドミウムの歯周組織分化への影響;歯周組織破壊機構の解明
Project/Area Number |
20592473
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
佐藤 勉 The Nippon Dental University, 生命歯学部, 准教授 (60130671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 とも子 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (70307958)
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Keywords | タバコ / カドミウム / 歯周組織 / 細胞分化 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
平成20年度に得られた研究成果は以下の通りである。 (1)歯髄由来幹細胞の分離と培養 抜去された埋伏智歯より歯髄を採取し、酵素処理法(0.05%トリプシン+0.05%EDTA溶液)にて幹細胞の分離を試みた。その結果、5試料中2試料より幹細胞を分離することが出来た。なお、幹細胞の同定は、CD44-FITC染色あるいはCD271-FITC染色+PI標識法にて行った。さらに、分離した幹細胞について継代操作を2回行い、目的の諸実験に供した。現在、種々のカドミウム(Cd)濃度に調製した培養液中で幹細胞を培養し、その形態変化等を観察している。 (2)マウス胚性幹細胞を用いたCd曝露実験 購入したマウス胚性幹細胞を用い、以下の実験を行った。 (1)細胞機能実験:種々の濃度のCdを添加した培養液中で細胞を培養し、この時の細胞機能の変化を^3H-thymidineの酸不溶性分画への取り込みからみたDNA合成とMTTアッセイから測定した。Cd濃度が10^<-4>mM前後でこれらの細胞機能が低下することが確認された。 (2)細胞死の観察 Cd曝露による細胞死を検討する目的で、早期アポトーシス、後期アポトーシス+ネクローシスおよびネクローシスを測定した。Cd曝露によるアポトーシスの惹起が観察されたが、現在、Cd濃度と曝露時間を考慮した実験を行っている。
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