2010 Fiscal Year Annual Research Report
タバコ中カドミウムの歯周組織分化への影響;歯周組織破壊機構の解明
Project/Area Number |
20592473
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
佐藤 勉 日本歯科大学東京短期大学, 歯科衛生学科, 教授 (60130671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 とも子 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (70307958)
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Keywords | タバコ / カドミウム / 歯周組織 / 細胞分化 / シグナル伝達 / アポトーシス |
Research Abstract |
平成22年度に得られた研究成果は以下の通りである。 (1)歯髄由来幹細胞のCdによるアポトーシス発生機序 10^<-3>mM Cd濃度以上の培養液中で培養された歯髄由来幹細胞において、濃度依存的な細胞死が観察された。それら細胞のうち、40-50%にアポトーシスの発現が確認された。さらに、アポトーシス発生機序を解明する目的で、シグナル伝達機構について観察を行った。その結果、Cdによるアポトーシス発生に関与するカスパーゼカスケードはミトコンドリアからの経路と細胞膜受容体からの経路が存在することが示唆された。さらに、小胞体からの経路を推測させるデータも得られており確認され次第、報告する予定である。 (2)歯髄由来幹細胞からのケラチノサイトと線維芽細胞への分化 分離した幹細胞について各種培養液等を用いて継代培養を行った。その結果、形態学的にケラチノサイト様細胞と線維芽様細胞が得られた。今後、これらの細胞を同定したのち、Cd応答についてさらに詳細に検討する予定である。 (3)上記で得られた細胞について同定作業を進めると同時に、Cd感受性を検討した。その結果、細胞によりCd感受性が異なり、さらに細胞の継代に伴ってCd感受性が変化することが示唆された。
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