2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592475
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
玉置 洋 National Institute of Public Health, 政策科学部, 主任研究官 (50386827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 義明 鶴見大学, 探索歯学講座, 準教授 (90350587)
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Keywords | 歯周病 / 歯石沈着 / 異所性石灰化 / 石灰化ナノ粒子 |
Research Abstract |
石灰化ナノ粒子は現在のところその構成が明確にされておらず、Nanobacs社から市販されている抗体のみが石灰化ナノ粒子の存在を確認する唯一の方法である。本研究課題において本年度は牛胎児血清をサンプルとし、石灰化ナノ粒子に対する抗体に反応するタンパク質の分離精製を行った。ウエスタンブロットによる検討の結果、Nanobac社から市販されている石灰化ナノ粒子に対するモノクロナール抗体の内、8D10,2/5に反応するタンパク質が牛胎児血清中に3種類存在することが明らかになった。また、それぞれのタンパク質は3種類とも8D10,2/5の両方のモノクロナール抗体に反応した。それぞれの分子量は約60kDa,71kDa,130kDaであった。 さらにこれらのタンパク質はその共通の性質として、酸性、中性の条件下で正に帯電していることハイドロオキシアパタイトに結合する性質が見いだされた。正に帯電している性質から負に帯電している細胞膜や核酸と各タンパクが結合する可能性が推測される。これらのタンパク質が細菌などの核酸と結合し複合体を形成する可能性が推測される。またハイドロオキシアパタイトと結合する性質から、これらのタンパク質が異所性の石灰化に何らかの役割を担っている可能性がある。本年度はこれらのタンパク質の完全な精製とともに質量分析を用いてこれらのタンパク質の同定を行う予定である。その結果を元に疫学調査のためのモノクロナール抗体の作製、人工的な歯石形成の系確立を予定している。
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Research Products
(7 results)