2008 Fiscal Year Annual Research Report
定量的層別マッピング法による口腔バイオフィルムへの介入効果の評価に関する研究
Project/Area Number |
20592477
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
加藤 一夫 Aichi Gakuin University, 歯学部, 准教授 (60183266)
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Keywords | プラーク / グルカン / depth-specific analysis / ミュータンスレンサ球菌 / 歯垢密度分布 / スクロース |
Research Abstract |
本研究の目的は、フッ化物製剤の局所応用や機能性食品の摂取など、歯科疾患のリスクを低減させる化学的プラークコントロールの効果を、歯垢細菌叢のコントロールという観点から評価することの有効性を検討することであった。 1.齲蝕関連菌であるミュータンスレンサ球菌がスクロースから合成するは、歯垢密度や歯垢内の物質透過性を変化させ、歯垢の生態系に大きく影響すると考えられる。そこで、定量的層別マッピングの手法で調整した試料を用いて、歯垢内のグルカンと歯垢容積の分布を評価する方法を検討した。試料を硫酸で加熱処理し、グルカンをD-グルコースに加水分解し、pHを調整後、固定化酵素メンブレン法でグルコースを定量した。層別マッピング法で算出可能な試料体積でグルコース量を補正し、歯垢内のグルカン濃度分布を作成することが可能であった。 2.定量的PCR分析にも適したDNAの純度や濃度を確保するため、グラム陽性菌からのgenomic DNAの抽出方法を検討した。市販のDNA精製キット(キアゲン社、QIAamp DNA Mini Kit)単独での抽出より、mutanolysinとlysozymeを併用して前処理することで、層別マッピングの手法で調整した試料からのDNAの収量や純度を高めることができた。 3.ボランティアの協力を得て回収したスクロース洗口下で形成された歯垢を試料として、この1と2の手法を組み合わせ、グルカンの歯垢内分布や齲蝕関連菌(S. mutans)の検出パターンとの関連を検討した。歯垢内のグルカンと歯垢容積の分布が、スクロース洗口下で形成された歯垢では上昇傾向を示すとともに、歯垢容積とグルカン量には負の相関がみられたことから、この2指標は歯垢細菌叢のコントロールの評価に有用なことが示唆された。
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Research Products
(2 results)