2008 Fiscal Year Annual Research Report
ワーク・ライフ・バランスを考慮した潜在看護職の雇用形態のモデル化と検証
Project/Area Number |
20592497
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Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
巴山 玉蓮 Gunma Prefectural College of Health Sciences, 看護学部, 准教授 (00389975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 フサ子 新潟大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (10211137)
佐々木 かほる 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (60258879)
鶴田 早苗 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (30188643)
川崎 久子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (30433163)
小林 美雪 山梨県立大学, 看護学部, 助教 (30389978)
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Keywords | 潜在看護職 / 雇用形態 / ワーク・ライフ・バランス / 再就業 |
Research Abstract |
I.研究目的:ワーク・ライフ・バランスを考慮した、潜在看護職者の就業意欲や職場への定着を促進する多様な勤務形態を実現するために医療機関側に求められる共通要素を抽出することである。 II.研究方法:1.調査対象は潜在看護師の雇用形態や勤務形態について、国内で先駆的な取り組みをしている病院の看護部長10名、看護師長10名である。2.データ収集期間は2008年6月〜2008年12月である。3.データ収集方法は、先行研究を基に作成したインタビューガイドに基づき、調査対象に半構成的面接を実施した。4.分析方法は、インタビュー内容をすべて逐語録とし、インタビュー項目毎に意味内容の類似性に従いカテゴリ化した後、内容を要約し記述した。 III.研究結果と考察:1.潜在看護職者(師)の採用に着目した理由:(1)2006年の診療報酬改定に伴う、入院基本料における看護職員配置基準の引き上げ(7:1)(2)慢性的な看護師不足の解消が主な理由2,雇用形態:一部を除いてほとんどが非正規雇用であった。3.潜在看護職者(師)の採用準備:(1)ワーキンググループやプロジェクトチームを組織し、向こう3年間の中期計画を立案(2)地域の病院が共同で潜在看護師の募集をする。(3)看護部、人事担当者、リクルート担当者が復職セミナープログラムを作成していた。4.採用方法:「ふれあい留学」等の「入職前セミナ-」を病院が開催し、参加者の中から就業希望者を採用していた。5.業務内容:正規雇用の看護師を補佐する業務が殆どであった。6.入職後の研修:OJT及びクリニカルラダーによるものであった。7.潜在看護職者の就業支援:病児保育など保育園の整備をしていた。8.勤務形態:1日3時間からの勤務時間など多様な勤務形態が設定されていた。以上の結果より、(1)入職前研修の実施(2)能力に応じたOJTプログラムの作成(3)継続した就業が可能な業務内容(4)育児・保育支援の充実(5)就業が可能な勤務形態の5点が、潜在看護職者(師)の再就業と定着を促進するために、医療機関に求められる共通要素と考えられた。
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