2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592508
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Research Institution | Kagawa Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
堀 美紀子 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 講師 (60321254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野嶋 佐由美 高知女子大学, 看護学部, 教授 (00172792)
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Keywords | 看護学 / 看護倫理 / 倫理的行動 / 看護師 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1)看護師の看護実践における倫理的行動の実態を把握し、2)倫理的行動に影響を及ぼす要因を特定し、相互作用を明らかにすることである。 郵送による自記式無記名の質問紙を用いた実態調査を実施した。研究協力の承諾の得られた病院を対象病院とし、これらの病院で患者の看護に直接携わる看護職約1800名に質問紙を配布した。質問内容は本研究の枠組みに従い、看護師の経験年数や教育背景等の個人的な要因と対象者が所属する職場の要因、看護師の倫理的行動(Ethical Behavior Test日本語版)、看護実践能力(Six Dimension Scale日本語版)、看護師の仕事に対する価値のおき方と満足度、バーンアウト、仕事の継続意思に関するものである。 調査の結果、885名から回答が得られた(回収率49.7%)。対象者の平均年齢36.9歳、平均臨床経験14年であった。Ethical Behavior Testの5つの倫理的場面で用いられた倫理的動機として、Kohlberg道徳性発達段階のStage4(社会システム・秩序への志向)とStage5(社会契約的法的志向)に該当するものが多かった。また、倫理的場面により、性別や部署での経験年数、看護基礎教育課程、健康状態によって選択行動に違いがみられた。Ethical Reasoning Scoreに影響を与える要因を探索すると、看護師の決定権やキャリアアップの機会、家族との人間関係、医師との関係、仕事の満足度があがった。さらに分析・検討を続けている。
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