2008 Fiscal Year Annual Research Report
認知症高齢者の尊厳性に関する家族対処行動と支援システムの構築
Project/Area Number |
20592528
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Research Institution | Ube Frontier University |
Principal Investigator |
河野 保子 Ube Frontier University, 看護学部, 教授 (80020030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 泰子 宇部フロンティア大学, 看護学部, 准教授 (30330773)
野本 ひさ 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (50259652)
田中 正子 宇部フロンティア大学, 看護学部, 講師 (60515807)
棚崎 由紀子 宇部フロンティア大学, 看護学部, 助教 (50461356)
藤田 佳子 宇部フロンティア大学, 看護学部, 助教 (30341241)
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Keywords | 尊厳 / 認知症 / 家族 |
Research Abstract |
本研究は、在宅認知症患者を介護している家族が、介護という行為を人権思想を中心に、どのように認識し実践しているかを検討することである。すなわち、家族介護者の実態や患者の状況を把握し、家族の人権意識と家族・患者の各要因がどのような関係性をもつかを明らかにする。そのために家族介護者の尊厳性認知尺度を開発する。究極は、認知症患者の尊厳性を保つためのケアサポートモデルを構築し、家族支援のよりよい方法論への示唆を得る。平成20年度は下記の活動を行った。 1.文献研究 医学中央雑誌で、1983年〜2008年までの期間、認知症、高齢者、尊厳性をキーワードとして検索した結果、73編の論文が報告されていた。1994年までの論文は皆無で、1995年以降の報告においても、十分な内容ではなく、本研究を実施することの意義が確認できた(2009年、ICN国際看護学会で発表予定)。 2.尊厳性認知尺度の作成 会話、対応、インフォームド・コンセント、健康・治療、生活スタイルの5領域から成る53項目の質問紙を独自に作成した。尺度の信頼性・妥当性は次年度に検討する。 3.家族介護者及び認知症患者に対する調査 調査は愛媛県N市の1病院(精神神経科専門病院の物忘れ外来)で実施した。32家族の対象者に対して、尊厳性認知度、ストレス認知度、介護疲労度、認知症重症度、ADL等について調査した。認知症患者32名全員が65歳以上であり、平均年齢は79.9歳であった。また中等度・重度の認知症患者を介護している家族は、当然のことながら介護を負担に感じていた。次年度以降、調査対象者を増やし、調査内容の分析をする。 4.スウェーデンにおける調査 認知症患者の家族に対するインタビュー等を行い、家族は日本と同様な苦悩をもっていることが判明した。 次年度以降の研究に上記した内容を活用・発展させる。
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