2009 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性心疾患患者のセルフモニタリング実践の効果と影響要因-非実践者との比較から-
Project/Area Number |
20592552
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Research Institution | Yamanashi Prefectural University |
Principal Investigator |
籏持 知恵子 Yamanashi Prefectural University, 看護学部, 准教授 (70279917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 美知子 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (80227941)
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Keywords | 虚血性心疾患 / セルフモニタリング |
Research Abstract |
本研究は虚血性心疾患患者で通院治療中の男性を対象として、身体活動、食生活、体重や血圧等生理的状態をセルフモニタリングすることと、その成果としてのライフスタイルや健康状態との関係、セルフモニタリングへ影響すると予測される達成動機、心理的状態、症状等の身体的状態との関係を明らかにすることを目的としている。 平成21年度は2施設でのデータ収集を実施し、実践群、非実践群(対照群)合計で90名の対象者を得た。そのうち脱落者は1名、途中研究協力辞退者2名であった。また他の疾患や合併症の悪化、治療内容の変更などで研究の継続が不可能となったり、分析対象者として妥当でなかった者計10名を除外した。その結果77名(実践群41名、コントロール群36名)のデータが得られ、セルフモニタリング実践群の予備的な分析を行った。セルフモニタリングは参加者のうち、82%が6ヶ月間実施できたが、セルフモニタリング期間のうち50%以上の日数を記述した者が28名68.3男、50%未満の記述にとどまった者が13名、31.7%で、全体とし、半年間に記述割合は時間とともに有意に低下していた。また6ヶ月間のセルフモニタリングの記述日数はモニタリング期間中の抑うつや無気力の程度や開始前の血清脂質、ヘモグロビンAlcなどの健康状態と負の相関が見られた(p<0.05)。セルフモニタリングには抑うつや無気力などの心理状態や血清脂質等の値などに伴う健康管理への自己効力感などが関わっていることが推測される。今回の予備的分析により、セルフモニタリングの適応の判断と途中でのフォローアップの重要性が示唆された。今後は実践群、非実践群のライフスタイルや身体状況の差異、実践群における記述状況とライフスタイルや身体状況の差異などを分析する予定である。
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Research Products
(1 results)