2008 Fiscal Year Annual Research Report
地方都市で外来化学療法を受ける高齢がん患者への教育支援プログラムの開発
Project/Area Number |
20592568
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
森本 悦子 Seirei Christopher University, 看護学部, 准教授 (60305670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 純 愛知県立看護大学, 看護学部, 准教授 (70259307)
小島 操子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (50035333)
井上 菜穂美 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助教 (00454306)
村田 弓枝 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助教 (20350910)
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Keywords | がん看護学 / 外来化学療法看護 / 高齢がん患者 |
Research Abstract |
本研究の20年度の目的は、(1)地方都市の病院で外来化学療法を受ける高齢がん患者の教育支援ニーズを明らかにすることと、(2)国内外の関連文献などより外来化学療法を受ける患者への教育支援に関する要素を抽出し分析することであった。(1)では、H市内の2施設(がん診療連携拠点病院)で計16名のがん患者(平均年齢73.2歳)にインタビューを行った。結果、外来化学療法を継続する中での困難として、治療による苦痛を伴う副作用症状、回復しがたい体力の低下など6項目が、支援ニーズとして治療と自分らしい生活の維持、在宅療養を円滑にするための情報提供と医療システムの整備、配慮が行き届いた的確な医療/看護の提供など5項目が得られた。また(2)では、過去10年間に発表された国内外の関連文献を検索した結果、国内40文献、国外8文献が抽出された。外来化学療法を受けるがん患者は、副作用出現に関連する症状コントロールやがん罹患/再発が引き起こす心理社会的問題など多岐にわたる問題を抱えており、それらに対して患者のニードに関する適切なアセスメントと患者自身の対処能力の強化が必要であることが抽出された。また高齢がん患者に特徴的なニーズとして、情緒的サポートと共に医療者との安定した信頼関係の構築や経済的問題への援助が考察として述べられていた。以上の(1)及び(2)の結果、教育支援ニーズとして、侵襲の大きい外来治療の継続と日日の生活の維持に向けた身体的、心理社会的支援の重要性が示唆され、次年度の教育支援プログラム作成に向けての資料を得た。
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