2010 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚刺激介入法による女性の冷え性に対する看護学ケアモデルの構築
Project/Area Number |
20592575
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
定方 美恵子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00179532)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐山 光子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50149184)
|
Keywords | 冷え性 / 温冷水交代浴 / 皮膚温 / 皮膚血流量 / 温覚 / 冷覚 / 経絡臓器機能 / 女性 |
Research Abstract |
本研究は冷え性女性の温度感覚と関連要因を評価し温度感受性の特徴を明確にすること、ならびに温冷水交代浴を行うことによる末梢循環と温度感覚に与える影響を明らかにし、冷え性に対する看護学としてのケア構築を目的としている。 1.冷えと冷えがない女性の合計22名で温度感覚を比較した結果、温覚と冷覚ともに冷え性群では有意に閾値が大きかった。また、22名のうち15名に対し、温冷水交互浴実施直後に皮膚温の低下した状態で測定した。その結果冷えと冷えがない女性で、いずれも温覚冷覚ともに閾値の上昇をきたした。温度感覚を司る皮膚温度受容器は皮膚温の変化により活性化されるとされているが、交代浴直後の皮膚温低下の状況下においては温度感覚の感受性低下を引き起こすと推察された。また、平成21年度までに採取した99名の女性(20歳代)の経絡臓器機能データを再度分析し冷え性と冷えがない女性の結果を発表した。皮膚の機能を司る肺経と大腸経の低下は認めなかったが、心包経、胃経・隔ゆ、腎経の低下と自覚症状と冷えのタイプを報告し、情報を交換した。 2.日本の代表的養生法である西式温冷水交互浴に基づいて、足部への温冷水交代浴を被験者15名(冷え8名、非冷え7名)に実施し、交互浴前後の皮膚温と皮膚血流量を評価した。冷えのある女性では皮膚温は交代浴後20分では交代浴前までに回復しないことがわかった。しかし皮膚血流量については、冷えのある女性では足背部の皮膚血流量が交代浴前よりも回復する傾向が認められた。冷えによる末梢循環改善と温度への感受性を看護ケアによって高める方法として皮膚刺激介入(温熱刺激と寒冷刺激を組み合わせる)を行ったが、今回実施した温冷水交代浴の方法は冷えのある女性に慎重に適用する必要性が示唆された。
|
Research Products
(4 results)