2009 Fiscal Year Annual Research Report
がんの子どもの教育支援プログラムと連携システムに関する基礎的研究
Project/Area Number |
20592578
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
大見 サキエ Hamamatsu University School of Medicine, 医学部, 教授 (40329826)
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Keywords | がんの子ども / 教育支援 / 連携システム / 学校 / 医療者 / 復学支援 / 合同(調整)会議 / 説明 |
Research Abstract |
1.啓発活動 小・中学校の教員を対象とした小児がんに関する研修会を開催し、安城市一般教員、浜松市コーディネーター教員約合計50名の参加を得て、がんの子どもや家族の対応について理解を促進することができた。また、愛知県主催のがん対策推進計画の一部として、がん医療に携わる医師、看護師等の医療者に対する研修会で復学支援体制の重要性と支援システムつくりの必要性について講演した結果、今後取り組む必要性を感じていた。 2.実際の復学支援のための合同(調整)会議(浜松地区) 復学予定の子どもの退院合同会議を2事例実施し、いずれも復学はスムーズであった。初めての院内学級教員との調整も逐次実施したが、院内学級教員交代による問題点を整理するまでには至らなかった。 3.アメリカNY州Long islandにあるがんの子どもの復学支援を実施している支援団体と病院の視察を実施した。支援の中心は当初CLS中心であると思っていたが、各施設によって異なり、CLS、看護師、臨床心理士、MSWなど多職種が連携していた。子どもや家族にとっては、望ましい支援がされており参考とする事柄が多かった。 4.退院時がんの子どもや家族がクラスメートや教員に対する説明するための冊子を作成するために、研究協力者と共に小学生、中学生、高校生を対象とした事前意識調査を実施した。小学生用に関しては案を作成し、実際小学生に配布し、その効果をアンケート調査した結果、小学生3・4年生以上を対象とした場合、理解促進に有効であることがわかった。さらに退院時、配布してもよいという子どもと家族の同意が得られ、教員に配布した事例があり、効果的な理解のための冊子となることがわかった。 5.病院で開催される院内学級に関する行政職(教育委員会)との話し合いでも復学支援に関する協力要請をした。 6.医師は復学支援に対する必要性は認識していたが、実践を困難している連携体制の必要性を指摘していた。 7.これまでの合同会議の手続きや内容を踏まえ、システム化を図るためのガイドライン作成に向け病棟院内学級教員と話し合った。
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Research Products
(10 results)