2010 Fiscal Year Annual Research Report
低頻度染色体異常児をもつ両親と看護師間における関係性の定量的評価法の確立
Project/Area Number |
20592582
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
飯野 英親 西南女学院大学, 保健福祉学部, 教授 (20284276)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花田 千鶴美 山口大学, 医学部附属病院, 看護部長 (00380014)
|
Keywords | 小児看護 / 遺伝看護 / 関係性 / 先天異常 |
Research Abstract |
本年度は看護師と非医療者がいだく染色体異常児・遺伝医療用語に対するイメージについて明らかにするため,その調査を進めた.「優性遺伝病」「劣勢遺伝病」「ターナー症候群」の疾病についてのイメージと,遺伝医療用語は「遺伝外来」「遺伝カウンセリング」「染色体」「羊水検査」といった遺伝医療現場で比較的良く用いる用語についてのイメージについて調査した. 「ターナー症候群」という疾病のイメージについては,「知りたい-知りたくない」「限りのある-果てしない」「避けられる-避けられない」「軽い-重い」「必然の-偶然の」の項目で非医療者(N=412)と医療者間(N=83)に有意差がみられた.「ターナー症候群」のイメージの要因を検討するために主因子法因子分析(バリマックス回転後)では,「果てしなさ」「苦悩」「診断」「恐怖」の4つの因子が抽出された.しかし,因子寄与率は28.8%と低値で妥当性に疑問がのこるため,医療者への調査数を増やして再検討する. 「染色体」「遺伝外来」「遺伝カウンセリング」「羊水検査」などの遺伝医療用語のイメージ分析では,「染色体」では「治る-治らない」「必然の-偶然の」「責任のない-責任のある」の項目で非医療者のネガティブなイメージ得点が高かった.「遺伝外来」については「明るい-暗い」「知りたい-知りたくない」「個人-家族の」「治る-治らない」の項目で非医療者のネガティブなイメージ得点が高かった. とくに,遺伝外来では断続的に患者・家族と関係性を築いていくため,暗いイメージ,知りたくないと言った気持ちの強さ,家族への心配,治らないかもしれないという怖さといった心情に配慮した対応・パンフレットの準備が重要である.
|
Research Products
(2 results)