2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592586
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
穴井 孝信 Oita University, 医学部, 教授 (00202648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 史子 大分大学, 医学部, 准教授 (10315195)
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Keywords | 遷延分娩 / 初産婦 / 経産婦 / 新生児体重 / 妊婦体重増加量 |
Research Abstract |
平均分娩時間は初産婦が11時間52分で約12時間、経産婦は平均分娩時間6時間1分で約6時間でありその時間差は大きく、初産婦と経産婦は分けて解析する必要があった。 初産婦の遷延分娩(30時間)に関係すると思われる7因子を年齢、身長、非妊時BMI (body mass index)、妊婦体重増加量、妊娠期間、新生児体重、喫煙と考え、ロジステック回帰分析を実施すると、有意に関係したのは妊婦体重増加量(オッズ比1.2、95%信頼区間1.04-1.4)のみであった。これを分娩第1期と第2期に分け、年齢、身長、非妊時BMI、妊婦体重増加量、妊娠期間、新生児体重の各因子で重回帰を実施すると分娩第1期に有意に正の相関をした因子は妊婦体重増加量(P=0.0021)、分娩第2期に有意に正の相関を関した因子は新生児体重(P=0.0002)、母体年齢(P=0.034)と第1期と第2期とは異なる結果であった。第1期が第2期より長いため、遷延分娩として影響するのは主に第1期である。他方、新生児仮死をApgar score7点以下とした場合、ロジステック回帰分析で分娩2期所要時間と新生児体重がそれぞれオッズ比1.01、95%信頼区間1.004-1.014、オッズ比1.002、95%信頼区間1.00-1.003で有意になる。即ち、遷延分娩の定義は現在のように分娩第1期と第2期を総合した定義ではなく、別々に分けて定義をする必要性を認める。 経産婦も初産婦と同様に分析すると、遷延分娩に有意に影響する因子はなかった。また、分娩第1期、第2期所要時間に影響する因子もなかった。新生児仮死をApgar score7点以下とした場合に影響する因子は非妊時BMIと新生児体重で分娩所要時間は第1期、第2期ともに関与していなかった。
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