2010 Fiscal Year Annual Research Report
地域と大学の連携による子育て支援システムの構築と実施評価
Project/Area Number |
20592593
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Research Institution | Aichi Prefectural College of Nursing & Health |
Principal Investigator |
岡田 由香 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (30227201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大林 陽子 愛知県立大学, 看護学部, 講師 (70551224)
緒方 京 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (80457936)
神谷 摂子 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (70381910)
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Keywords | 子育て支援システム / 地域連携 / 大学の地域貢献 |
Research Abstract |
1. 本研究の目的は、1)大学と地域との連携による子育て支援ネットワークの確立2)大学を拠点とした継続的な子育て支援活動を定着させるシステムの構築3)子育て支援システムの実施による子育てしやすい町づくりにつながる大学の地域貢献4)将来、親となる学生への生きた教育現場の提供の4点である。 本研究は大学を拠点とした子育て支援システム構築のための実践的研究であり、長期的取り組みである。平成20・21年度は大学と地域との連携による子育て支援ネットワークの確立をはかるために、子育てひろばの活動充実をはかり、関係者との連絡・協力体制の安定化を図った。今年度は充実・発展してきた子育て支援ネットワークの評価を行い、継続的な子育て支援活動を定着させるシステムの構築を子育てひろばの継続とともにはかることを目的とする。 2. 子育て支援活動計画 対象:研究者が所属する大学の地域周辺の未就園児の子どもとその養護者及び子育て支援団体および関係者、また研究者が所属する大学の教員および学生 方法:研究者が所属する大学の体育館(広さ900平方メートル)を地域の子育て支援活動場所として解放する(子育てひろば もりっこやまっこ)。 3. 実施および評価 活動内容:平成20年5月~平成22年2月まで、自由ひろばを週1日午前・午後各2時間ずつ、年30~50回開催した。その他、年5~10回の育児講座、年2~7回の子育て自助グループへの活動場所の提供を行った。 活動実績:自由ひろば1回あたりの平均参加数は毎年100人以上で、参加している子どもの年齢は1~2歳で低年齢層が多かった。参加者の7割は大学が所在する地区住民であるが、参加者の口コミの広がりによりそれ以外の住民の参加者が増加傾向にあった。子育てひろばスタッフの動員は大学の教員以外、大学周辺地域に在住する有償の保育士・看護師で6割を占め、定期的に連絡会議を設け、継続的な支援サービスの検討を行った。自由ひろばでは看護学実習や学生ボランティア導入など教育の場としても活用した。また、大学が所在する自治体の地域子育て支援事業へ毎年参画するようになり、この地域における子育て支援関係者との連絡・協力体制も安定した。3年間の活動実績から、本学周辺地域の低年齢の乳幼児を抱える養護者に子育て支援サービスの需要が高いことがわかり、大学-行政-地域という子育て支援ネットワークによる子育て家族への支援の成果を確認することができた。この実績により、今後は大学の地域貢献事業として引き継ぐ事となり、この事業に検討してきた子育て支援活動のシステムを機能させ、教育・研究と連動しつつ看護系大学の特色を前面に活かした地域の求める子育て支援活動を継続することになった。
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Research Products
(2 results)