2009 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠期からの食事要因及び生活習慣と授乳期間・月経再開時期に関する追跡調査
Project/Area Number |
20592601
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
藤田 愛 Tohoku Fukushi University, 健康科学部, 講師 (70361269)
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Keywords | 妊娠 / 食事要因 / 生活習慣 / 授乳期間 / 月経開始時期 / 食物頻度調査 / 追跡調査 |
Research Abstract |
本研究は、平成20年~23年の4年間の期間で、次のことを明らかにする。1.妊娠期の栄養状況及び生活習慣と授乳期間との関連を明らかにする。2.授乳継続を阻害する因子と考えられる喫煙・職業・児の哺乳力・授乳回数・本人が受けた授乳方法などとの関連を明らかにする。3.妊娠期からの栄養摂取状況および生活習慣と月経再開時期との関連を明らかにする。 平成20年度より、研究協力者の登録を開始し、平成22年3月現在、産後6ヵ月までの追跡が95名となっている。追跡調査の質問紙は、産後に関する健康調査の回答をお願いした。登録者数は120名であったが、その後の追跡調査においては約2割強の脱落がある。 なお、18か月間の追跡調査のため、多変量解析は未解析であるが、妊娠期の栄養状況の記述統計から、職業ありなしの2群で比較したところ、妊娠中の体重増加、非妊時BMI、分娩様式、在胎週数、児の出生時体重のすべてにおいて2群間に有意差はみられなかった。【鉄】、【ビタミン類】、【葉酸】、【タンパク質】を多く含む食品については、職業なし群で、いちごの摂取頻度が有意に多く、職業あり群では、おから、青菜、ブロッコリー、きんぴら、ひものの摂取頻度が有意に多かった。また、近年の食生活の特徴については、職業あり群では外食、職業なし群ではインスタント食品の摂取頻度がそれぞれ有意に多かった。サプリメントは両群で摂取頻度に有意差はなかった。平成22年度以降は、追跡調査と授乳との関連についての多変量解析を行う。本研究は、妊娠期からの栄養指導や生活指導が、胎児の成長発達・肥満予防という視点以外にも産後の授乳への影響ひいては女性がんの第一次予防となるという有用な情報を提供できると考えている。
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