2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592606
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
西田 みゆき Juntendo University, 医療看護学部, 講師 (00352691)
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Keywords | 小児外科看護 / 外来看護 / 家族看護 / 排便障害 |
Research Abstract |
【研究目的】小児外科的疾患の子どものための「外来ケアプログラム」を開発する。 【方法】対象:鎖肛かヒルシュスプルング病(以下H病)で外科的治療を行い、外来通院中の6-12歳の子ども 研究の手順:(1) 排便障害をもつ学童期の子どものためのプログラムを作成する。 (2) プログラムを用いての看護介入を行う。 (3) 介入前後で、子どもの知識の確認テスト(自作)、子どもとの面接、母親との面接を行う。プログラム中に記載した排便日誌の状況を確認する。 【倫理的配慮】所属大学の倫理審査を受け研究を開始した。 【結果】(1) プログラムの作成は、ガイドブックと排便日誌を媒体として、学童期が排便に関心を持つことができることを目的とした。ガイドブックの内容は「身体構造しくみ」「下痢や便秘の症状と対応」「排便行動の確認(下着の着脱、お尻を拭く、手を洗うなど)」、「体調の変化を大人に伝えること」の4項目とした。そして、子どもが関心をもてるためのキャラクタ「と簡単なストーリー(「うんちろう旅に出る」)を考案し、そのキャラクターを用いて、必要な知識を説明させる方法を選択して絵本を作成した。日々の排便の観察をモニタリングするためのツールとしては、シールを用いて遊び感覚で、自分の排便パターンをつかめるようにした。(2) 介入結果として、対象は鎖肛の子ども3名、H病5名、年齢は6-8歳(平均7.8歳)であった。(3) 対象者全員が、ガイドブックは楽しんで読んだ。知識の確認テストはプログラム終了者5名中4名の点数が上昇した。排便日誌は全員が毎日つけることができた。母親の面接では、「トイレに行く回数が増えた」と語った。10歳の子どもはプログラム中に自分で坐薬を挿入することができるようになった。 【今後の課題】今年度のプログラムの継続を行い、対象者を増やし、分析を進める。来年度は、昨年度作成した母親のプログラムと合わせて、「外来ケアシステム」を構築する。
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