2008 Fiscal Year Annual Research Report
未婚就労女性のための性感染症予防行動・検査受診行動支援プログラムの開発
Project/Area Number |
20592612
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Research Institution | Kansai University of Social Welfare |
Principal Investigator |
斉藤 早苗 Kansai University of Social Welfare, 看護学部, 准教授 (40269858)
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Keywords | 未婚 / 就労女性 / 性感染症 / 予防行動 / 検査受診行動 / プログラム / セクシュアル・リプロダクティブヘルス / 産業看護 |
Research Abstract |
研究者らは,未婚就労女性が性感染症(sexually transmitted infections:以下STI)に関する知識に乏しく,就労期に正しく新しい知識の習得,補充がなされていないことやSTI予防に関してニーズが存在すること,さらにSTI予防行動に関連する要因を明らかにした。現在,未婚就労女性のためのSTI予防行動やSTI早期発見・早期治療のための検査受診行動を支援するプログラムは見あたらない。本研究の目的は,未婚就労女性のSTI予防行動・検査受診行動を支援するプログラムを開発し評価することである。研究者らは未婚就労女性を対象にフォーカスグループ・インタビューを実施し,プログラムを構築するために必要・適切な要素を抽出しプログラムを開発した。プログラムの構成は,講義・視聴覚教材(DVD)の視聴・技術練習からなる。DVD,講義用パワーポイント教材,配布用資料冊子は研究者自身が制作したものである。プログラムの構成・内容およびプログラムの効果を検証するための質問紙等の問題点の有無についてはフォーカスグループ・インタビューを実施し,修正を行った。本年度は,開発したSTI予防行動・検査受診行動促進プログラムの効果を検証するために準実験方法と半構成的面接調査方法を用い,データ収集を行った。 1)対象:研究協力の得られたB事業所の未婚就労女性を支所・支店単位(cluster:クラスタ)で,介入群と対照群に無作為に割り付け,介入群には小集団で,開発したプログラムを実施した。対照群には,研究期間終了後に希望者にプログラムを実施した。 2)データ収集方法:ベースライン調査,介入群にはプログラム実施直後,1ヵ月後,3ヵ月後に,対照群には介入群と同時期に各々無記名自記式質問紙調査を行った。その後プログラムを受講した未婚就労女性の中から研究に協力を得られた女性に半構成的面接調査をインタビューガイドにそって実施した。面接内容は同意を得て録音した。 3)研究の倫理的配慮:大阪府立大学看護学部研究倫理委員会の審査を受け承認を得た。 次年度は,収集したデータを分析し,開発したSTI予防行動・検査受診行動促進プログラムを評価することである。得られた結果については,所属学会等で公表していく予定である。
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