2009 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠期の夫婦の役割調整方法とその役割調整を促すための看護介入の明確化
Project/Area Number |
20592615
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Research Institution | Chiba College of Health Science |
Principal Investigator |
林 ひろみ Chiba College of Health Science, 第二看護学科, 准教授 (90282459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大月 恵理子 埼玉県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (90203843)
坂上 明子 埼玉県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (80266626)
峯 馨 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (30299896)
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Keywords | 初めての子どもをもつ夫婦 / 役割調整 / 介入プログラム |
Research Abstract |
平成21年度は、研究I<育児期の生活や夫婦の役割調整方法に対する妊娠期の夫婦のイメージとそれらに影響する要因>を継続させ、その結果より、看護介入指針を明確にすることを目的とした。 研究対象者から得られたデータを分析した結果、妊娠期の夫婦の育児期の役割調整として、夫が育児役割を担いたいと自認している場合は、妻は夫ができることを行えるために調整することをイメージしていた。家事における役割に対して、妻が現在の役割調整を肯定的に評価している場合は、夫婦以外の実質的サポートを得ながら、現在の役割調整を継続させていくことをイメージしていた。生活習慣の修正における役割について、夫も結婚生活・妊娠生活を機として自己の生活習慣の調整を始めており、産後の育児・家事役割を担うためにも自己の時間の修正を継続させていく必要性をイメージしていた。精神的支援については、夫婦ともに産後の妻のマタニティブルーを懸念しており、夫は妻の話を聞く必要があるとイメージし、妻の育児に伴うイライラを受け止めてほしいと期待していた。これらの結果より、家事や生活習慣の修正における役割調整については、妊娠後に再調している夫婦が多く、産後も継続するための情報を提供することにより、産後の調整方法を明確にしていく介入が示唆された。育児における役割は夫婦ともにあいまいな状態であり、子どもを育てるために必要な育児について情報提供するとともに、夫が産後早期より育児にかかわる環境を整えるための方略に対する介入が必要である。精神的支援については、夫婦ともに産後のマタニティブルーを心配していたことより、マタニティブルーについての情報提供を行うとともに、夫婦のコミュニケーションについて妊娠中より振り返りながら考えていく必要性が示唆された。日本の妊娠中の準備教育は母親学級と両親学級というスタイルに分かれるために、母親を主体とした介入プログラムと夫婦を対象としたプログラムの作成が必要であると考える。
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