2010 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠期の夫婦の役割調整方法とその役割調整を促すための看護介入の明確化
Project/Area Number |
20592615
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Research Institution | Chiba College of Health Science |
Principal Investigator |
林 ひろみ 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (90282459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大月 恵理子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (90203843)
坂上 明子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 准教授 (80266626)
峯 馨 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (30299896)
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Keywords | 初めての子どもをもつ夫婦 / 役割調整 / 介入プログラム |
Research Abstract |
初めての子どもを妊娠中の夫婦が、産後、主体的に子育てに取り組むために、3人での生活についてイメージすることができ、育児期における役割調整について予期的準備を行うことを目的とした介入プログラム試案を作成した。研究協力の承諾をいただけた施設のスタッフの意見を基に修正を行った介入プログラムを妊娠32週の夫婦1組に対して実施した。介入前と介入1か月後の介入目標に基づく自己評価の結果、夫は、子育てするために修正した方が良い生活習慣についてより具体的にイメージし、産後の家事役割行動、生活習慣の修正における役割行動を実施することをより明確にしていた。妻は、産後の育児における役割行動についてより具体的にイメージしていた。介入プログラムの中で実施した看護援助を質的に分類・整理した結果、〔産後の生活に必要な役割行動について情報提供を行う〕〔不安が表出された役割行動に対して具体的実践方法について情報提供を行う〕支援により産後の生活とそれに必要な役割行動をイメージすることを促していた。また、〔表出された役割行動に対する夫の期待に同意を示す〕〔夫婦それぞれがイメージしている役割行動に同意を示す〕〔役割行動を調整することのメリットについて提示する〕支援により、妻は夫に対する期待をより明確にし、夫も期待されている役割行動をより明確にすることができていた。〔夫婦それぞれが互いに期待するあるいは実施したいと考えている役割行動の表出を促す〕〔夫婦なりに考えられている役割調整方法について肯定的に評価する〕支援により、対象夫婦は、互いの期待と実施したい役割行動がほぼ一致していることを確認することができていた。これらの看護介入プログラムに対して、介入実施1か月後のアンケートでは、夫婦それぞれが自分たちの役割について見直す機会であったとし、育児役割行動に対する情報収集、家事役割の分担について予期的準備を開始していた。
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