2010 Fiscal Year Annual Research Report
地域保健分野における協働プロフェッショナル人材養成プランの開発に関する研究
Project/Area Number |
20592619
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 香子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80295386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末永 カツ子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70444015)
栗本 鮎美 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (00400276)
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Keywords | 地域保健 / 協働 / 人材養成 |
Research Abstract |
住民のニーズを満たし、継続的かつ柔軟で質の高い地域活動を行うには、社会背景の変化に関わらず、住民や関係者との協働は不可欠な要素であり、地域全体を対象とする地域診断から活動計画・評価への協働した取り組みが必要である。しかし、これまでの地域保健分野における協働の取り組みは、行政や専門家の領分に住民を参加させるなど、協働を志向しつつも専門家主導の実践に留まっていることが多い。そのため、地域の健康課題解決のため様々な活動を効果的に展開するには、生活の主体である住民と、専門家、行政等それぞれを協働の主体として位置づけ、協働した取り組みを促進していくための人材養成が必要となる。そこで本研究では、協働のプロフェッショナルとして実践活動をファシリテートする人材の養成プランの開発を目的とした。これまで文献検討と先進地視察等による協働の分析を基盤に、A市健康づくり市民計画推進委員を対象として人材養成プログラム案をモデル的に試行した。試行過程における対象者の言動等を質的に検討し、協働をファシリテートする人材養成は、肯定的な傾聴と対話を繰り返しながら、価値の発見・未来の描写・達成したい状態の共有と記述・持続的な取り組みのプロセスに焦点を当てた協働の実践活動を行うことによって対象者間に課題解決の当事者として対等なパートナーシップが育まれ協働活動を促進していくこと等の知見が得られた。研究最終年度は住民の健康づくり活動に焦点を当て協働の実践活動を継続しながら、健康づくりリーダーらの主体性に着目し、協働をファシリテートする人材養成に必要な要件について検討し、人材養成を円滑にする基盤として住民間の日常的な相互支援関係の必要性、人材養成を強化する要件として協働の実践活動を通した経験からの学習の有効性の示唆を得た。
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Research Products
(3 results)