2010 Fiscal Year Annual Research Report
養護教諭のコーディネーション能力育成プログラムの実践とモデル構築
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20592646
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
津島 ひろ江 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (80113364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木田 美香子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (50303558)
岡本 啓子 畿央大学, 教育学部, 教授 (10382300)
水町 清美 (下川 清美) 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (80279356)
齋藤 美紀 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 助教 (30515789)
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Keywords | 養護教諭 / 医療的ケア / コーディネーション能力育成 / 研修プログラム開発 |
Research Abstract |
平成20年度、平成21年度の研究では特別支援学校における医療的ケアを要する子どもの事例収集から、養護教諭のコーディネーション実践を分析した。その結果、養護教諭のコーディネーション過程(ニーズの発見、アセスメント、ケア計画、実施、評価)とコーディネーション機能の構成要素14を明からした。平成22年度は、特別支援学校養護教諭のコーディネーション能力育成のための研修プログラムニーズを把握するために全国の特別支援学校養護教諭を対象に自記式質問調査を実施した。その結果、研修ニーズが最も高い項目は「緊急時の危機管理方法」「障害のある児童生徒等の成長・発達の理解」「コーディネーションの方法」であった。それを受けて、医療的ケアにおける養護教諭のコーディネーション能力育成のための研修プログラムを作成し、平成23年3月に研修会を開催した。その方法は参加しやすい短期研修(一日研修)、養護教諭が講義を受けるだけでなく、実践事例を提供し、グループワークで分析することを基本にした。講義内容は(1)養護教諭の専門性-コーディネーション-(2)養護教諭のコーディネーション過程、(3)養護教諭に必要なコーディネーション能力(4)特別支援学校における医療的ケアの体制とした。その講義終了後にグループワークとした。提供事例は、(1)てんかん発作がある児へのプール授業開始に関わるコーディネーション(2)安心して与薬できる与薬体制の確立に向けて関わったコーディネーション(3)胃ろう増設術後の食事摂取に伴うコーディネーション。 終了後の評価として、養護教諭は「自分たちは、サービスを繋ぎ合わせ、整理する段階にとどまっていると思っていたが、この度、自分の実践事例を分析することによって、自分が養護教諭としてコーディネーションをしていることを意識化する機会となった」ことなどがあげられた。本研修会は論文作成中。
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