2008 Fiscal Year Annual Research Report
在宅人工呼吸療養者を支援する看護職者のエンパワーメントアプローチの開発
Project/Area Number |
20592648
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
古瀬 みどり Yamagata University, 医学部, 教授 (30302251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浪 容子 山形大学, 医学部, 助教 (60361268)
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Keywords | 在宅人工呼吸療養者 / 看護職者 / エンパワーメント |
Research Abstract |
本年度は、訪問看護ステーション勤務の看護師および臨床の看護師を対象に、在宅人工呼吸療養者支援に関する現状調査を実施し、看護職者の在宅人工呼吸療養者支援の能力開発に必要な要素を明らかにした。看護師が5名以上勤務する訪問看護ステーション500件、神経内科および呼吸器科を有する200床以上の病院494件を全国より無作為抽出し、看護管理者宛てにアンケートを郵送した。訪問看護ステーション回答者の60%が人工呼吸器の管理、フィジカルアセスメントを在宅人工呼吸療養者の支援上重要な能力としてあげていた。医療機関および他の在宅ケア職種との連携、家族の精神的ケア、家族への療養指導、人工呼吸器の管理、フィジカルアセスメントを支援上良くできたものとしてあげ、人工呼吸器の管理、排痰ケアを支援上困難だったものとしてあげていた。人工呼吸器の管理、排痰ケアは、研修参加の経験ありと答えたものが多い一方、今後参加したい研修内容にあげるものが多いため、1回の受講では知識、技術が身につかない内容と思われる。また、臨床の看護師が在宅療養移行時の支援で重要と認識している能力は、在宅ケアサービス機関との連携、人工呼吸器の管理、家族の精神的ケア、吸引の指導が多かった。これらについては、支援上良くできたと感じている看護師が多く、在宅ケアに関する法・制度の理解、家族の精神的ケアは支援上困難だったと感じているものが多かった。これまで参加した研修では、訪問看護師同様、人工呼吸器の管理、排痰ケアが最も多かったが、今後参加したい研修の内容は、在宅ケアに関する法・制度の理解、家族ケアが多かった。訪問看護師と臨床の看護師が困難と感じていることやニーズには相違があるので、それぞれのニーズに合わせた研修プログラムの検討が必要であると示唆された。
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