2008 Fiscal Year Annual Research Report
アルコール依存症者の家族の教育支援プログラムに関する研究
Project/Area Number |
20592657
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
越智 百枝 Kagawa University, 医学部, 准教授 (40270053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野嶋 佐由美 高知女子大学, 看護学部, 教授 (00172792)
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Keywords | アルコール依存症 / 家族 / ターニングポイント |
Research Abstract |
本研究はアルコール依存症者の家族の教育支援プログラムを提案するための基礎研究である。平成20年度は第1段階としてアルコール依存症者の家族の行動変容を支えるターニングポイントとそのプロセスを明らかにする目的で、アルコール依存症回復者(断酒期間2年以上)の家族に、半構成のインタビューガイドを用いて面接調査を行った。現在21事例に2回目のインタビューまで終了している。データ分析はグランデッドセオリーアプローチを用いており、アルコール依存症者の家族の行動変容を支えるターニングポイントとそのプロセスの理論構築に向けて、得られたデータを継続的に比較し分析を繰り返している。今後必要に応じて理論構築のためのデータ収集を行っていく。研究成果はまだ分析の途中であるため、公表できる段階ではない。 この研究の意義や重要性については、アルコール依存症者の家族への支援に関する研究は、国内外ともに少なく、日本では、個別ケアに関する事例報告や解説、家族教育や家族ミーティングに関する1活動報告が大半で、家族への支援に関する知識や技術の不足が考えられる.よってアルコール依存症者の家族の教育支援プログラムの作成は急務と考える。アルコール依存症の家族の行動変容を支えるターニングポイントの特徴を明らかにすることで、アルコール依存症の家族のターニングポイントを支援し、建設的な回復のプロセスが明らかになり、アルコール依存症患者の家族への早期介入の指標を得ることができる.また、この結果を踏まえ、アルコール依存症の家族を支援する教育支援プログラムを開発することで、アルコール依存症者本人や家族の回復を支援するだけでなく、Evidence Based Practiceを推進することができるとともに、看護者が確信をもって家族に介入できる。
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