2008 Fiscal Year Annual Research Report
認知症高齢者による攻撃的行動に対する対処方法の検討
Project/Area Number |
20592667
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
平田 弘美 Fukushima Medical University, 看護学部, 講師 (00332932)
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Keywords | 認知症高齢者 / 攻撃的行動 / 高齢者看護 |
Research Abstract |
本研究の目的は、認知症高齢者によるスタッフへの攻撃的行動に対しての看護・介護介入のプロセスを分析し、その行動に対して効果的な介入方法を検討することによって、攻撃的行動への対処方法が改善し、攻撃的行動の発生件数が減少することを明らかにすることである。 本研究の方法としては、2週間を1クールとして、2週間に1回ミーティングを行い、認知症高齢者の攻撃的行動が発生したときに記載してもらった記録をもとにその出来事を振り返り、アセスメントやその時の対処方法が適切であったのかを検討する。それを4クール行い、4クールのミーティング(介入)の前後にスケール(Aggressive Behavior Management Scale)で測定し、介入前後のスケールの点数の変化と攻撃的行動の発生件数の増減から介入の評価をする予定である。平成20年度の研究計画としては、スケールの使用許可を得て介入研究を実施する予定であった。しかし、そのスケールの開発者からの許可が得られず、現在その代替のスケールを検討中のところである。 今年度に実施した内容は、CINAHL、Pre-CINAHL、MEDLINEのデータベースを使って“aggression"、“intervention"、“dementia"、“nursing"、“staff education"のキーワードから文献を検索し、17の文献を抽出した。それらを研究デザインや介入方法の種類によって分類した。介入の方法として、スタッフトレーニング、音楽やマッサージを使ったリラクゼーション方法、ウオーキングプログラム、家族から高齢者のライフヒストリーを聞きそれをケアに取り入れるなどの方法があり、どの方法も認知症高齢者の攻撃的行動を軽減するには効果的だったとの報告であった。それらの文献から得られたものをまとめ、2009年6月に南アフリカのダーバンで開催されるThe International council of Nurses24^<th> Quadrennial Congressに応募し、ポスターでの学会発表をする予定である。
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