2008 Fiscal Year Annual Research Report
認知症高齢者の生きる力を支援するフットケアプログラムの開発
Project/Area Number |
20592681
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Research Institution | Ehime Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
西田 佳世 Ehime Prefectural University of Health Science, 保健科学部, 准教授 (60325412)
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Keywords | 高齢者 / 認知症 / フットケア / QOL |
Research Abstract |
高齢者に対する介護予防,転倒予防に向けた運動機能や筋力維持,あるいはリラックスを目的としたフットケアへの関心は高まっている。しかし,その土台である足そのもののケアはほとんど注目されていない。高齢者にとって,「歩けること」は,その人らしい生き方を支える土台であり,歩ける足を保つことはその人らしく生きるために重要である。そのためには,個々の足に合わせたフットケアが有効であるが,十分なケアができていないのが現状である。特に,認知症高齢者においては,予測不要な転倒予防を重視するあまり,長時間座位から生じる下肢浮腫,1日中履く靴による足トラブル等,歩く力を失う要因が多い。そこで,国内外における高齢者のフットケアに関する文献検討,認知症高齢者の足の現状把握,アセスメントポイントの抽出,ケアの評価指標の検討を今年度から来年度にかけて実施することを目的に研究を実施した。 結果,国内外ともに,高齢者を対象としてケア介入し,その前後の評価を検討している研究は少なかったが,ケア方法に関しては研究・実践報告は増加傾向であった。本研究対象は認知症高齢者であるため,ケアの評価指標として,生理学的指標を用いることとした。まず施設で生活している認知症ではない高齢者5名の協力を得て,自律神経機能の測定器,ストレス反応の測定器,生活リズムの計測器等を使用しフットケア介入を行い,これらがケアの評価指標として活用可能か否かについて現在検討中である。また現在,先行研究を参考に,認知症高齢者の足の実態を調査するための調査項目の洗練を連携研究者らと検討中である。
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