2012 Fiscal Year Annual Research Report
精神科看護師が実施する外来女性うつ病患者への集団認知行動療法プログラムの効果検証
Project/Area Number |
20592690
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡田 佳詠 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (60276201)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 認知行動療法 / 集団認知行動療法 / 精神科 / 看護師 / うつ病 / 外来 / Mixed Method |
Research Abstract |
本研究は、精神科看護師による女性うつ病患者への集団認知行動療法プログラムの効果検証を目的とする。プログラム終了時と終了後3ヶ月、6ヶ月時点での効果について、量的・質的分析方法を組み合わせたMixed Methodにより検討を行った。量的データとして、ベック抑うつ質問票・第2版(BDI-II)、自動思考質問紙短縮版(ATQ-R)、非機能的態度尺度日本語版(DAS24-J)をプログラム開始前・後、終了後3ヶ月、6ヶ月時点で測定し、一元配置分散分析を行った。質的データは、終了後3ヶ月、6ヶ月時点でインタビューを実施し、逐語録を作成した後、継続比較分析を行った。 2006年4月~2012年3月までの参加者78名のうち、20名が終了後6ヶ月時点までの測定を終えた。各尺度について分析した結果、BDI-II、DAS24-Jは4時点間で有意差がみられた(F=3.29,p<.05;F=3.43,p<.05)。しかし、ATQ-Rは有意差がみられなかった。 質的分析では、終了後3ヶ月時点で活用していた学習内容は、<とらわれた考えと距離をとる><考え方を切り替える努力をする><自己教示する>などの認知の知識・スキル、<対処法の工夫><自己表現のスキルの活用>などの行動の知識・スキルであった。そのような知識・スキルを得ることで、<客観視できる><考え方の幅がひろがる><現状を受容できる><重要他者に対する見方の変化>などの認知の変化・改善、<重要他者とのコミュニケーションの変化><日常生活の変化><家事の工夫>などの行動の変化・改善、また≪気分の改善≫が生じていた。 これらのことから、終了時点でうつ状態や認知の改善がみられ、その状態が3ヶ月、6ヶ月時点まで継続する可能性が示唆された。また、その背景には集団認知行動療法で学んだ知識・スキルの活用があると推測された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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