2008 Fiscal Year Annual Research Report
AML1点突然変異体による骨髄異形成症候群発症の病態解析
Project/Area Number |
20599009
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Special Purposes
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐藤 友亮 Osaka University, 医学系研究科, 特任研究員 (20506307)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
松村 到 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (00294083)
横田 貴史 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60403200)
前田 哲生 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (00403064)
|
Keywords | AML1 / MDS / STAT5 |
Research Abstract |
骨髄異形成症候群(MDS)の発症におけるAML1点突然変異の役割を明らかにすることを目的として、AML1C端欠失変異体(AML1dC)よる造血幹細胞の増殖機構を解析した。その結果、AML1dCを導入したマウス造血幹細胞は、サイトカイン存在下で6ヶ月以上培養可能であることが明らかになった。AML1dC導入造血幹細胞の生存および増殖活性の上昇にはSTAT5の活性化が関与していることが研究代表者らのこれまでの研究で分かっていたことから、それ以外の細胞内シグナル伝達分子の活性化状態を検討した。その結果、AML1dC導入はトロンボポエチンの刺激によって、ERK1/2やSTAT3を活性化する事はなく、STAT5を特異的に活性化することが分かった。現在は、AML1dC導入マウス造血幹細胞を用いた骨髄移植実験を行い、AML1dCが造血幹細胞の分化に及ぼす影響や白血病発症を引き起こすかどうかを検討している。さらに、AML1dC導入造血幹細胞を用いてMDSと急性骨髄性白血病発症(AML)につながる協調遺伝子の探索を行っている。MDSおよびAML発症においてAML1変異と強調的に働く遺伝子としては、これまでにEVI1が報告されている。MDSの発症には多様なメカニズムが関わっていることが知られており、さらに新しい協調遺伝子を同定する事は、新規の分子標的療法につながる可能性があり非常に意義深いものであると考えられる。
|
Remarks |
基盤C
|
Research Products
(4 results)