2008 Fiscal Year Annual Research Report
子宮癌手術後続発性下腿リンパ浮腫のためのセルフケア介入プログラムの開発
Project/Area Number |
20599021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Purposes
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
佐藤 真由美 Hyogo University of Health Sciences, 看護学部, 助手 (40375936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 禮子 兵庫医療大学, 看護学部, 教授 (90132240)
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Keywords | 子宮がん / 続発性下腿リンパ浮腫 / セルフケア / 介入プログラム |
Research Abstract |
研究目的は、子宮がんに罹患した患者が疾患と手術療法に伴う自己の病態を理解し、自ら回復を促進させるケアを習得、子宮がん手術後続発性下腿リンパ浮腫を発症させないために、構造化されたセルフケア介入プログラムを開発、精錬する事である。平成20年度実施・成果 : I. 子宮がん手術後続発性下腿リンパ浮腫のためのセルフケア介入プログラム内容検討のための文献調査では、子宮がん手術後続発性下腿リンパ浮腫患者のセルフケアに関する国内外のエビデンスを明らかにした。海外文献は、1998年〜2008年のPub MedとCINAHLを12キーワードで検索、国内文献は、1998年〜2008年の医学中央雑誌を8キーワードで検索、45文献を分析した結果、全て「2次予防」に関する知見であった。II. 子宮がん手術後外来通院患者18名に「リンパ浮腫に対するセルフケア」に関する半構成質問紙調査を実施し、内容分析の結果(1)日常生活の辛さ(2)マッサージの負担・疑問(3)情報不足への不満(4)金銭的負担(5)治療の不満等、が得られた。III. 医療従事者に実施した半構成質問紙による「リンパ浮腫治療・看護の現状調査」結果から(1)複合的理学療法は長時間要し、効果は不十分(2)マッサージは、訓練が必要、全スタッフが同一の内容を提供出来ない(3)圧迫下の運動のみでも浮腫軽減効果はある等、が得られた。IV. ドイツのフェルディークリニックの情報収集では、リンパ浮腫治療は健康保険が適応され、金銭的負担は少ない。又症状悪化時は入院治療が受けられる。退院後のセルフケアは、弾性ストッキング装着が可能な患者のみ装着をし、マッサージ、バンデージな患者負担が大きく、効果が低いため実施しない等、であった。以上から、子宮がん手術後続発性リンパ浮腫を発症している患者は、身体・心理・社会的問題を解決し、安定した生活を送るためには、患者自が自ら取り組む「1次予防」が重要といえ、手術前からの専門的介入の必要性が明らかになった。
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Remarks |
基盤C
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